愛惜
あいせき異読 あいじゃく
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
missing someone
文例 · 用例
山の祖神の翁に、噎返るような怒りと愛惜の念、また、不如意の口惜しさ、老いて取残されるものの寂しさがこもごも胸に突き上げて来た。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
話は判っててよ」 女は、この類いで、この若き獣神が生きとし生けるものの醜悪の底の味いを愛惜し、嘗め潜って来たであろうことを察して、悪寒のある身慄いをした。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
吾輩は只石川君の所謂(忙しい生活の間に心に浮んでは消えて行く刹那々々の感じを愛惜する云々)といふやうな意味で作られたものが最善の歌とは思へないだけである。
— 伊藤左千夫 『『悲しき玩具』を読む』 青空文庫
私が最後に都会にいた頃――それは冬至に間もない頃であったが――私は毎日自分の窓の風景から消えてゆく日影に限りない愛惜を持っていた。
— 梶井基次郎 『冬の蠅』 青空文庫
今の私にはもうそんな愛惜はなかった。
— 梶井基次郎 『冬の蠅』 青空文庫
何がさて萬金|尚ほ易じと愛惜して居る石のことゆゑ、雲飛は一言のもとに之を謝絶して了つた。
— 國木田獨歩 『石清虚』 青空文庫
師自身も我慢仕切れず、内心愛惜の情に堪えない気持がありながらもとうとう表面上、この愛弟子を破門してしまった。
— 岡本かの子 『呼ばれし乙女』 青空文庫
時には富豪のように散じ、時には貧者のように貯えて、愛惜と濫費の別が見えないのであります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
作例 · 標準
長い間連れ添った愛車との別れは、やはり愛惜の念を禁じ得なかった。
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惜しまれつつも、老舗の喫茶店が閉店することになり、多くの常連客が愛惜の情を露わにした。
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恩師の訃報に接し、教え子たちは深い愛惜の念に沈んだ。
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留学を終え、慣れ親しんだ友人たちとの別れに、彼は愛惜の涙を流した。
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