毫末
ごうまつ
名詞
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文例 · 用例
」少女も私に対しては毫末の警戒も含羞もなく、落ちついて首肯き、「私は腹がいたくて、いま、薬をとりに帰つたの。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
最早某が心に懸かり候事|毫末も無之、ただただ老病にて相果て候が残念に有之、今年今月今日殊に御恩顧を蒙り候松向寺殿の十三回忌を待得候て、遅ればせに御跡を奉慕候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書(初稿)』 青空文庫
先生と長塚とはもう一朝一夕の交わりの様でない、先生に逢うてだれでも起るところの、その憚るべき畏るべき感じと云うものが、長塚には毫末もない様であった。
— 伊藤左千夫 『正岡子規君』 青空文庫
彼はどうして一度に三本の針金を切らないのだらう、仕事は毫末も急ぐ必要はなしと彼は考へたからで、三日かゝつて切つたことは、針金さへ彫像の台についてゐれば、その一部が切断されてゐても安心してゐるといふ、間抜けな監視者に油断させるためでもあつた。
— 小説 『小熊秀雄全集−15−』 青空文庫
しかるに、本日銀行家倶楽部における閣下の演説は、閣下の外交方針が依然として旧套を脱せず、×国に対する戦争の危機を緩和せんとする努力を毫末も示さざるのみならず、世界をあげて激烈なる軍備競争の渦中に投ぜしめんとするものなることを示せり。
— 平林初之輔 『鉄の規律』 青空文庫
そして、目的は、相手を負かそうとか、自分の主張をあくまでも徹そうとか、そういう浅薄な野心は毫末もない。
— 新渡戸稲造 『ソクラテス』 青空文庫
とかく、吾人は、いくらか名前を知られ、人の尊敬を贏ち得るようになると、忽ちもう偉らくなったような気がして、心が弛み、折角青年時代に守り本尊としていた理想を、敝履の如く棄て去るのが多いものであるが、独りソクラテスに限っては、こういう不始末が毫末もなかった。
— 新渡戸稲造 『ソクラテス』 青空文庫
本来醜美は自身の内に存するものにして、毫末も他に関係あるべからず。
— 福沢諭吉 『日本男子論』 青空文庫
作例 · 標準
この薬は毫末の量でも強力な効果を発揮する。
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彼の言葉には毫末の嘘もなかったと信じている。
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その発見は、科学の進歩に毫末の影響も与えなかった。
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