禍
か
名詞名詞-接尾辞頻度ランク #29268 · 青空 1185 例
標準
disaster
文例 · 用例
――ヴ※ルレエヌも随分いまいふ言葉に禍ひされてるといはれる所もあることを私は思ふ。
— 小林秀雄に 『小詩論』 青空文庫
それといふのが我が国では、とかく散文よりも詩を容易だと思ふ世間常識が禍ひしてゐるとも云へるであらう。
— 中原中也 『よもやまの話』 青空文庫
さはいへ、禍を隣人に及ぼすといふにもあらず。
— 萩原朔太郎 『花あやめ』 青空文庫
するとこの龍宮のお土産も、あの人間のもろもろの禍の種の充滿したパンドラの箱の如く、乙姫の深刻な復讐、或ひは懲罰の意を祕めた贈り物であつたのか。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
白い沫が、その上を回転して、両崖の森林を振りかえりながら、何か、禍の身に迫るのを、一刻も早く遁げたいというように、後から後から、押し合って、飛んで行く。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
以上は自分が今日までに感じた随筆難のありのままの記録で、云わば甚だ他愛のない「筆禍事件」の報告と愚痴のいたずら書に過ぎないが、こんなことまで書くようになるのもやはり随筆難の一つであるかもしれないのである。
— 寺田寅彦 『随筆難』 青空文庫
目前の災禍に驚いて急いで研究機関を設置しただけでは遂げられると保証の出来ない仕事である。
— 寺田寅彦 『颱風雑俎』 青空文庫
応仁の乱は細川勝元、山名宗全の両頭目の死によって一時、中央では小康を得たようなものの、戦禍はかえって四方へ撒き散された形となって、今度は地方地方で小競合いが始まりました。
— 岡本かの子 『鯉魚』 青空文庫