退色
たいしょく
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
fading
文例 · 用例
この兇逞な機械の行くところどこでも風景は褪色し黄色くなり日は空に沈鬱して意志は重たく壓倒される。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
いま日中を通行する黝鐵の凄く油ぎつた巨重の逞ましい機械をみよこの兇逞な機械の踏み行くところどこでも風景は褪色し空氣は黄ばみ意志は重たく壓倒される。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
そして本の新鮮なのや褪色した黄色、裝幀本の菫がかつた褐色、それからアルバムの幅の廣い緑色など、それ等すべてのものが調和し、效果を上げ、それぞれの役割をしつつ、何一つ缺くるところのない全體を形づくつてゐるのだ。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から』 青空文庫
とにかくその七月いっぱいに私のした仕事は、一、北極熊|剥製方をテラキ標本製作所に照会の件一、ヤークシャ山頂火山弾運搬費用|見積の件一、植物標本|褪色調査の件一、新番号札二千三百枚調製の件 などでした。
— 宮沢賢治 『ポラーノの広場』 青空文庫
有色物質を粉末にすると次第に褪色するという事実が引用されているのもおもしろい。
— 寺田寅彦 『ルクレチウスと科学』 青空文庫
じっと、この平たくて、日焼けで褪色したような風景をにらみ、裏山や田んぼが脳裏にうかぶのを待ってみたが、むだだった。
— 第3章 フルサークル、1991年 『45回転の夏』 青空文庫
顔の色はところによって勝手に変色したり褪色したような感じで、部分的な変化が多く、一貫した主色というものが感ぜられなかったが、だいたいの感じは真珠貝の裏に似ており、紫や桜色にテラテラと輝いて見えた。
— 伊丹万作 『映画と癩の問題』 青空文庫
暗灰色の密雲は、みっしりと空を罩め、褪色した水彩画のようなあたりには「豊さ」というものは寸分も見出せなかった。
— 蘭郁二郎 『自殺』 青空文庫
作例 · 標準
古い写真は、日光への露出により退色している兆候を示していました。
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布地の鮮やかな色は、数回の洗濯後に退色し始めました。
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時間が経つにつれて、記憶も退色することがあります。
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