樹下
じゅか異読 じゅげ
名詞
標準
under a tree
文例 · 用例
馬上を住家とした古人の旅を思いながらも、樹下石上に眠らずに、木口新しく、畳障子の備わった室とはいえない屋根の下に、楽々と足を延ばし、椎の葉に盛った飯でなく、御膳つきで食事の出来る贅沢を、山中の気分にそぐわぬと思いながらも、その便利を享楽した。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
椰子の樹下のタクシーに英国人十数人が一人の女を胴あげにして一塊になると喚声の間に泣き叫ぶ女の哀調をのこして砂塵をたてて見えなくなってしまった。
— 吉行エイスケ 『孟買挿話』 青空文庫
堤後の樹下に鳴いているのだろう、秋蝉の声がしおらしく聞えて来た。
— 幸田露伴 『蘆声』 青空文庫
釈尊が菩提樹下で正覚後四十五年の説法、それに次いで代々の宗祖、高僧がたの利生方便はみなこれであります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
修業が足りんで、樹下、石上、野宿も辛し、」 と打微笑み、「鎌倉まで行きましょうよ。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
長蛇の如き巨象の鼻は、西の方にさしたる枝なりに二蜿り蜿りて喞筒を見るやう、空高き梢より樹下を流るる小川に臨みて、いま水を吸ふ処に候。
— 泉鏡花 『凱旋祭』 青空文庫
行秋やそのまぼろしの絵を思ふ 一外秋風や樹下に冷たき石一つ 同虫は草に秋のゆくへをすだく哉 水陰
— ――甲字楼日記の一節―― 『叔父と甥と』 青空文庫
仏教では樹下石上といい一所不住ともいう。
— 種田山頭火 『寝床〔扉の言葉〕』 青空文庫
作例 · 標準
夏の昼下がり、散歩の途中で疲れたので、涼しい樹下で一休みすることにした。
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樹下には木漏れ日が差し込み、地面に美しい模様を描き出していた。
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古代の修行者たちは、静かな樹下で瞑想に耽り、心の安らぎを求めたという。
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