垂死
すいし
名詞
標準
on the verge of dying
文例 · 用例
しかしてこの哀れなる垂死の人の生涯を夢みた時、あたかもこの人の今の境遇が余の未来を現わしていて、余自身がこの翁の前身であるような感じがした。
— 寺田寅彦 『凩』 青空文庫
垂死の人が死に急ぐやうに陽は夜に急ぐ。
— 有島武郎 『潮霧』 青空文庫
渠は垂死の病蓐に横たわらんとも、けっしてかくのごとき衰容をなさざるべきなり。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
筆力は垂死の病人とは思えぬ程慥である。
— 夏目漱石 『『我輩は猫である』中篇自序』 青空文庫
』と口口に、巻き、投げ、昇り、立ち騒ぐ刹那か、颯と暴風の襲来迅く、帆の半、帆ばしら、帆桁、折れ、唸り、はためき、倒れ、動揺す、奈落へ、天へ、激瀾の鳴号凄く轟轟と頭上に下に、刻刻の不穏|等しく一室は歯の根もあはず、惨たりな、垂死の境。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
そうしてどこを、ドウ抜けて来たものか野垂死もせずに、生きた木乃伊と同様の浅ましい姿で、旭川の町にさまよい出ると、裸体女が眼に付くたんびに飛び上って悲鳴をあげる。
— 夢野久作 『キチガイ地獄』 青空文庫
(その先、はるかに霧を隔てて、)厨の口に横はるは垂死の女か、あるは不治の患者の床の下に野菜を切る看護の尼か。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫
かかるとき、偶偶に煤けたる赤黒き空氣の幕が、日をさかり卷れあがれば、光を仰ぐ大衆の大叫喚の海潮音、廣場に、旅館に、市場に、住居に、とよもし呻る聲|強く、垂死の人も安んじて、今際の時を送り得ず。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫
作例 · 標準
事故で重傷を負い、彼は生死の境をさまよっていたが、奇跡的に回復した。
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「もうダメかと思った…垂死の状態からよくここまで持ち直したね」と、医師は安堵の表情を浮かべた。
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垂死の淵にあった患者に、家族は最後の別れを告げた。
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