急く
せく
動詞-五段-カ行動詞-自動詞
標準
to hurry
文例 · 用例
何も急く旅でもなしいっそ人力で五十三次も面白かろうと、トウトウそれと極ってからかれこれ一月の果を車の上、両親の膝の上にかわるがわる載せられて面白いやら可笑しいやらの旅をした事がある。
— 寺田寅彦 『車』 青空文庫
宅へ電話をかけてもらおうかと思ったがまあ急く事はないと思ったりした。
— 寺田寅彦 『病中記』 青空文庫
今は劇を進めるのに心が急く。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
岩さんが仕事場から――行願寺内にあつた、――路地うらの長屋へ歸つて來ると、何かものにそゝられたやうに、頻に氣の急く樣子で、いつもの錢湯にも行かず、さく/\と茶漬で濟まして、一寸友だちの許へ、と云つて家を出た。
— 泉鏡花 『夜釣』 青空文庫
岩さんが仕事場から――行願寺内にあつた、――路次うらの長屋へ帰つて来ると、何か、ものにそゝられたやうに、頻に気の急く様子で、いつもの銭湯にも行かず、ざく/″\と茶漬で済まして、一寸友だちの許へ、と云つて家を出た。
— 泉鏡花 『夜釣』 青空文庫
私は洋食をすつかり食べてしまひましたが、どうせ死ぬなら急くことはないと思ひました。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
「お急きなさるな、急くまい。
— 泉鏡太郎 『間引菜』 青空文庫
渠の心は再び得堪うまじく激動して、その身のいまや殺されんとするを免れんよりも、なお幾層の危うき、恐ろしき想いして、一秒もここにあるにあられず、出刃を投げ棄つるより早く、あとをも見ずしていっさんに走り出ずれば、心急くまま手水口の縁に横たわる躯のひややかなる脚に跌きて、ずでんどうと庭前に転び墜ちぬ。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
作例 · 標準
締め切りが数時間後に迫り、焦る気持ちに急かされるようにしてキーボードを叩き続けた。
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「あんまり急かさないでよ。丁寧な仕事にはそれなりに時間がかかるんだから」と職人は言った。
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約束の時間が近づくにつれ、気持ちばかりが急いてしまって、何度も時計を確認してしまう。
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