三文小説
さんもんしょうせつ
名詞
標準
dime novel
文例 · 用例
ゲーテの「イタリア紀行」は創作であり、そこらの三文小説は小説ではないことは事新しく言うまでもないことである。
— 寺田寅彦 『科学と文学』 青空文庫
三文小説家になつて奈何する気ぢや。
— 内田魯庵 『貧書生』 青空文庫
不如意な窮屈な生活と闘い、自分ながら本名を出しかねるような三文小説を売りながらも、次第にバルザックは文学における自身の力をおぼろげに自覚しはじめたらしく思われる。
— 宮本百合子 『バルザックに対する評価』 青空文庫
凡そ南でも北でも新町でも堀江でも、一流の藝者ならみんな親類づきあひのやうな口をきいてゐる野呂は、同宿の苦虫をかんでゐる三文小説家のところに遊びに來る女があるときいて、少なからず平らかでなかつた。
— 水上滝太郎 『大阪の宿』 青空文庫
つぎに知れているのはジョウジ・オリヴァ・ラヴ――George Olive Love――という三文小説の主人公みたいな名でカロライン・ビアトリス・ソウンヒルという十八歳の女と結婚していることだ。
— 牧逸馬 『浴槽の花嫁』 青空文庫
奴めが何物であるか、それは奴めの三文小説を読めば分る。
— ――小林秀雄論―― 『教祖の文学』 青空文庫
こんなことは、まるで三文小説みたいに、陳腐なこと。
— 久坂葉子 『幾度目かの最期』 青空文庫
たちの悪い三文小説家そこのけではないか。
— 小山清 『安い頭』 青空文庫
作例 · 標準
暇つぶしに駅の売店で買った三文小説だったが、意外にもストーリー展開が巧妙で驚いた。
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彼は高尚な純文学よりも、スリルと刺激に満ちた安っぽい三文小説を好んで読む。
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批評家からは「三文小説」とこき下ろされたが、その本は記録的なベストセラーとなった。
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ウィキペディア曖昧さ回避
三文小説(さんもんしょうせつ)は、安価で低俗な小説を指す蔑称。三文自体に、安価・粗悪などの意がある。 下記に挙げる通り、パルプ・マガジン(パルプ・フィクション)など、日本以外での安価で低俗な大衆小説を指して、三文小説と意訳される場合がある。 チャップ・ブック - イギリスにおいて15世紀から新聞や下記ペニー・ドレッドフルが登場するまで流行った安価な書籍(小説とは限らない)の総称 ペニー・ドレッドフル - 19世紀イギリスで1ペニーで定期刊行された大衆小説の総称 ハーフ・ペニー・ドレッドフル - 上記に由来して19世紀末に登場した価格が半ペニーだった同種の雑誌の総称 ダイムノヴェル - 19世紀後半にアメリカで10セント(1ダイム)で定期刊行された大衆小説の総称
作品名としての「三文小説」
- 三文小説 — King Gnuの楽曲。シングル『三文小説/千両役者』に収録。
出典: 三文小説 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0