黄表紙
きびょうし
名詞
標準
illustrated storybook with yellow covers (Edo period)
文例 · 用例
今の日本の書物はどことなくイギリスやアメリカくさいところがある、そして昔の経書や黄表紙がちょんまげや裃に調和しているように今の日本人にはやはりこれがふさわしいような気がする。
— 寺田寅彦 『丸善と三越』 青空文庫
あなたは黄表紙の作者でもあれば、ユリイカの著者でもある。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
黄表紙も可なり、道行も可なり、其形式を保存するは尚ほ忍ぶ可し、想膸を学び、理想を習ふに至つては、余輩明治文学を思ふ者をして、転、慨歎に堪へざらしむ。
— 北村透谷 『「伽羅枕」及び「新葉末集」』 青空文庫
横に長い黄表紙で木版刷りの古い本であった。
— 寺田寅彦 『花物語』 青空文庫
その頃はもう黄表紙時代と変って同じ戯作の筆を執っていても自作に漢文の序文を書き漢詩の像讃をした見識であったから、昔を忘れたのは余り褒められないが幇間芸人に伍する作者の仲間入りを屑しとしなかったのは万更無理はなかった。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
少くも貧乏な好事家に珍重されるだけで、精々が黄表紙並に扱われる位なもんだろう。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
祖父の書架を飾った古い蘭書の黒皮表紙や廣重や北齋乃至草艸紙の見かへしの澁い手觸り、黄表紙、雨月物語、その他樣々の稗史、物語、探偵奇談、佛蘭西革命小説、經國美談、三國志、西遊記等の珍書は羅曼的な兒童の燃えたつ憧憬の情を嗾かして遂にはかの嚴格なる禁斷を犯かさしむるに到つた。
— 北原白秋 『思ひ出 抒情小曲集』 青空文庫
祖父の書架を飾つた古い蘭書の黒皮表紙や廣重や北齋乃至草艸紙の見かへしの澁い手觸り、黄表紙、雨月物語、その他樣々の稗史、物語、探偵奇談、佛蘭西革命小説、經國美談、三國志、西遊記等の珍書は羅曼的な兒童の燃えたつ憧憬の情を嗾かして遂にはかの嚴格なる禁斷を犯かさしむるに到つた。
— 抒情小曲集 『思ひ出』 青空文庫
作例 · 標準
古本屋で偶然、美しい挿絵の黄表紙を見つけた。
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江戸時代の庶民は、洒落の効いた黄表紙を読んで楽しんでいたらしい。
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博物館の特別展で、珍しい黄表紙が展示されていた。
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ウィキペディア
黄表紙(きびょうし)は、恋川春町『金々先生栄花夢』(1775年刊行)から式亭三馬『雷太郎強悪物語』(1806年)までの草双紙の総称である。知的でナンセンスな笑いと、当時の現実世界を踏まえた写実性が特徴である。
出典: 黄表紙 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0