三諦
さんたい異読 さんだい
名詞
標準
threefold truth (all things are void; all things are temporary; all things are in the middle state between these two) (in Tendai)
文例 · 用例
『嬉遊笑覧』に『遠碧軒随筆』を引いて、庚申の三猿はもと天台大師三大部の中、止観の空仮中の三諦を、不見、不聴、不言に比したるを猿に表して伝教大師三猿を創めたという。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
稽古の窓に向つて三諦止觀の月を樂める身も、一|朝折りかへす花染の香に幾年の行業を捨てし人、百夜の榻の端書につれなき君を怨みわびて、亂れ苦き忍草の露と消えにし人、さては相見ての後のたゞちの短きに、戀ひ悲みし永の月日を恨みて三|衣一|鉢に空なる情を觀ぜし人、惟へば孰れか戀の奴に非ざるべき。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
道命は無戒の比丘じゃが、既に三観三諦即一心の醍醐味を味得した。
— 芥川龍之介 『道祖問答』 青空文庫
きょうこのごろの千手が為めには、一念三千の法門も、三諦圓融の観行も、さらに要ありとも覚えずそうろう。
— 谷崎潤一郎 『二人の稚児』 青空文庫
「小野さんたいへんご迷惑でしょう。
— 小酒井不木 『玉振時計の秘密』 青空文庫
あらぁ杉山の直樹さんたい」とは、久々の挨拶もそっちのけの言葉であった。
— 夢野久作氏を悼む 『夢の如く出現した彼』 青空文庫
そんなことのために私はこの小品に 孫次郎 という表題をつけようかと思ったこともあった――私と不意の久しぶりの顔を見あわせてから暫くして妹は「□□さんたいへんふとったわね」といった。
— 中勘助 『妹の死』 青空文庫
まだ眠けはさめきっていなかったが、おせんはただごとでないと思ってとび起き、「おばさん、おばさんたいへんよ」 と、叫びだした。
— 山本周五郎 『柳橋物語』 青空文庫
作例 · 標準
天台宗の教理では、空・仮・中の三諦が渾然一体となっていることを説いている。
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万物の真理を三諦の視点で見つめ直すことで、偏った思考から解放されるという。
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難しい経典を読み進めるうちに、ようやく三諦の円融という言葉の意味が少しだけ分かってきた。
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