淫蕩
いんとう
名詞形容動詞
標準
debauchery
文例 · 用例
氣持を變に浮き立たせる樂音の渦卷、靴の踵と床の擦れ合ふ響、踊りながらする男女の囁き、その間に時時洩れる女達の淫蕩な笑ひ聲。
— 南部修太郎 『ハルピンの一夜』 青空文庫
ただ一度の遊興は柿江の心をよけい空想的にして、わずかな光も漏らさない窓のかなたに催されている淫蕩な光景が、必要以上にみだらな色彩をもって思いやられた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
捜しあぐねた男達は淫蕩の巷に趨つた。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
俺があれの脂粉の香をいつくしみ初めて、一切の淫蕩を捨て去つてから二十年になる。
— 平出修 『畜生道』 青空文庫
ちょうど戦争中だったので、宮子は兄に似て淫蕩的な血をじっと閉じこめて、おとなしくして来たが、しかし、やがて戦争が済み、京の町々が軽薄な色彩に彩られて男女の風紀がみだれて来るようになると、そんな京都の変り方に強い反感を抱きながらも、内心ひそかに享楽を求めるようになった。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
酒に酔っぱらった男が、理性を失って本能的に女を求めるように、ダンスのあとの悩ましいやるせなさを持て余していた宮子の淫蕩の血は、物狂おしく男を求めていた。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
淫蕩的な宮子の爛熟した肉体を見た反動として、鈴子のういういしい可憐さが、ふとなつかしくなったのであろうか。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
「なぜおれの家はこんな商売をしてるんだろう」 淫蕩的な小郷の前に坐った鈴子の姿が、丁度自分の頭の上にあるのだと思うと、鶴雄はたまらなかった。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
作例 · 標準
彼の人生は、快楽と淫蕩に満ちていたと噂されている。
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あの女優の私生活は淫蕩だとして、週刊誌の格好の的になった。
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彼は若き日に犯した淫蕩な行いを後悔していると語った。
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古代ローマの貴族たちは、淫蕩な宴を毎晩のように開いていた。
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