憂愁
ゆうしゅう
名詞
標準
melancholy
文例 · 用例
みよ空にまぼろしの島うかびて、樹木いつさいに峯にかがやき、憂愁の瀑ながれもやまず、われけふのおとろへし手を伸べ、しきりに齒がみをなし、光る無禮の風景をにくむ。
— 萩原朔太郎 『光る風景』 青空文庫
無論現実的の憂愁ではなく、青空に漂う雲のような、または何かの旅愁のような、遠い眺望への視野を持った、心の茫漠とした愁である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
なになれば君が瞳孔にやさしき憂愁をたたへ給ふか。
— 萩原朔太郎 『氷島』 青空文庫
今日の果敢なき憂愁を捨て飛べよかし!
— 萩原朔太郎 『氷島』 青空文庫
夜汽車の仄暗き車燈の影に母なき子供等は眠り泣きひそかに皆わが憂愁を探れるなり。
— 萩原朔太郎 『氷島』 青空文庫
さびしき憂愁に閉されつつかくも靜かなる薄暮の空に汝は熱情を思ひ盡せり。
— 萩原朔太郎 『氷島』 青空文庫
我れ少年の日は、常に麥笛を鳴らして此所を過ぎ、長き煉瓦の塀を※りて、果なき憂愁にさびしみしが、崖を下りて河原に立てば、冬枯れの木立の中に、悲しき懲役の人人、看守に引かれて石を運び、利根川の淺き川瀬を速くせり。
— 萩原朔太郎 『氷島』 青空文庫
ソロモン王の底知れぬ憂愁をうかがひ知り得る唯ひとりの人である。
— 太宰治 『人物に就いて』 青空文庫
作例 · 標準
秋の深まりとともに、彼の心には一抹の憂愁が漂っていた。
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その歌手の歌声には、聴く人の心に染み渡るような深い憂愁があった。
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過ぎ去った日々を思い出し、彼は静かに憂愁に浸っていた。
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