弾指
だんし異読 たんじ・だんじ・たんし
名詞
標準
snapping the fingers (esp. by striking the side of the middle finger with the thumb; to indicate consent, joy, a warning, etc.)
文例 · 用例
いまその一弾指のもとに、子供等は、ひっそりとして、エンジンの音|立処に高く響くあるのみ。
— 泉鏡花 『燈明之巻』 青空文庫
うれしとおもふ一弾指の間に、口張りあけて笑はずば、後にくやしくおもふ日あらむ。
— 森鴎外 『うたかたの記』 青空文庫
耕す時も、漁の時も、陶器をつくる時も、勤めている時も、それだけでなく、家で飲食する時も、外で行動する時も、一挙手、一投足、瞬きや仏者の弾指のような極めて短い時間の間にも、この様にすることが本当であるというものがある。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
――そう思ったおれの心の中には、わずか一弾指の間じゃが、いろいろの事が浮んで来た。
— 芥川龍之介 『俊寛』 青空文庫
支考に続いて惟然坊が、墨染の法衣の裾をもそりと畳へひきながら、小さく這ひ出した時分には、芭蕉の断末魔も既にもう、弾指の間に迫つたのであらう。
— 芥川龍之介 『枯野抄』 青空文庫
しかも、彼の平氏に対して提したる同盟策が、濶達勇悍の好将軍知盛によつて、拒否せらるゝや、彼が滅亡は漸く一弾指の間に迫り来れり。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
宇治の茶と、薩摩の急須と、佐倉の切り炭を描くは瞬時の閑を偸んで、一弾指頭に脱離の安慰を読者に与うるの方便である。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
ずっと遠くから見ると一弾指の間に過ぎん。
— 夏目漱石 『野分』 青空文庫
作例 · 標準
彼は弾指して合図を送ると、仲間が一斉に動き出した。
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講義中、教授の冗談に学生たちは弾指して笑った。
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彼女は嬉しい時や驚いた時に、思わず弾指する癖がある。
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標準
moment
作例 · 標準
弾指の間もなく、事態は急展開を見せた。
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この困難な局面を乗り越えるには、弾指の決断が必要とされる。
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会議は弾指の間に終わり、次の議題に移った。
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標準
criticism
作例 · 標準
不正行為に対して、彼は強い口調で弾指を行った。
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ジャーナリストは、政治家の汚職を厳しく弾指した。
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彼女は、友人たちの無責任な行動に弾指せざるを得なかった。
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ウィキペディア
弾指 は、仏教で指を弾くこと。通常は曲げた人差し指を親指の腹で弾き、親指が中指の横腹に当る。慣れた人はパチッと音が出る。許諾、歓喜、警告、入室の合図などを表す。また場合によっては排泄後などの不浄を払う意味で行う。これが後に爪弾(つまはじ)きといわれ、嫌悪や排斥の気持ちを表すことになった。この行為から以下の時間的概念が生まれた。主に禅宗などで行われる。元は密教の行法の一つだったが、縁起直し、魔除けの所作として僧以外の人々に広まった。『土佐物語』など多くの古典に現れる。 「指で弾くほどのきわめて短い時間」を表す仏教用語。一弾指で六十五刹那。一弾指を「弾指之頃」(たんじのきょう)と呼ぶ。一万二千弾指が一昼夜を表す。
出典: 弾指 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0