朝ぼらけ
あさぼらけ
名詞
標準
light of dawn
文例 · 用例
景色だ、とこれから、前記奥入瀬の奇勝を説くこと一|番して、此の子の口の朝ぼらけ、汀の松はほんのりと、島は緑に、波は青い。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
「思い切ったる死に狂い見よ」「青天に有明月の朝ぼらけ」と付けたモンタージュと、放免状を突きつけられた囚人の画像の次に「春の雪解け川」を出した付け合わせと、情は別でも、手法においてどれだけの差別があるか。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
」 袖を僅に濡れたる顔、夢見るように恍惚と、朝ぼらけなる酔芙蓉、色をさました涙の雨も、露に宿ってあわれである。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
降りつづいた朝ぼらけでしょう。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
暁方近くらしいぬくい朝ぼらけを告ぐるやうな鶏の声が、距離不明の辺から聞えて来た。
— 岡本かの子 『上田秋成の晩年』 青空文庫
見よ今、歌苑に花降る朝ぼらけを、覚めずや、いざ、とぞ促す御宣ありと、稚き心の夢の瞳ひらきぬれば、貴なり、大苑|生花啄みつつ、歌ふて立ちぬるくだかけ――其|冠に、天の日燃えたり――我たゞ眺め入りぬ。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
伊右衛門はまたそれを火箸に挟んで裏の藪へ持って往って捨てたが、朝ぼらけになって皆が帰りかけたところで、天井からまた赤い蛇が落ちて来た。
— 田中貢太郎 『四谷怪談』 青空文庫
さて住吉の朝ぼらけ、白妙の松の樹の間を、静々と詣で進む、路の裳を、皐月御殿、市の式殿にはじめて解いて、市の姫は十二人。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
作例 · 標準
朝ぼらけの例文