奥旨
おうし
名詞
標準
deep truth
文例 · 用例
峯丸の法蓮房は持前の才智の上によく勉強して、たちまち頭角をあらわし、顕密の奥旨をきわめたが、その弁舌の巧者なことに至っては対する者がただ舌をまいて引き退るばかりで凡人の近づきがたい魔風があった。
— 坂口安吾 『梟雄』 青空文庫
上西門院は深く法然に帰依していたが、或時法然を請じて七カ日の間|説戒があったが、円戒の奥旨を述べていると一つの蛇がカラガキの上に七日の間じっとして聴聞の様子に見えた。
— 中里介山 『法然行伝』 青空文庫
十六 高野山の明遍僧都は少納言|通憲の子であって三論の奥旨を極め、才名世に許されていたけれども、名利を厭い、勅命を避けて高野に隠遁していたが、或時法然の撰択集を読んで、「この書物は少し偏っている処があるわい」と思って眠りについた。
— 中里介山 『法然行伝』 青空文庫
その折、筒井家の客となっていた神取新十郎という剣者と知りあい、後、当城へ招いて、数年のあいだ新当流を学び、その奥旨を授かりましたが――なぜか自身、どうしても、満足ができません。
— 柳生石舟斎 『剣の四君子』 青空文庫
その人から、新当流の奥旨をうけられながら、なお御不足かの」「生れつきの鈍才とみえまする」「ははは。
— 柳生石舟斎 『剣の四君子』 青空文庫
煤の面も洗おうし、土地の模様も聞こうし……で、駅前の旅館へ便った。
— 泉鏡花 『燈明之巻』 青空文庫
それといっしょに、一人の神さまは、女神のおうしろへまわって、「どうぞ、もうこれからうちへはおはいりくださいませんように」と申しあげて、そこへしめなわを張りわたしてしまいました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
今更その条道を話して聞かせる……惚気なら受賃を出してからにしてもらおうし、愚痴なら男らしくもない、止したまえ――だが、私たちが誤解をしているんなら、大に弁じて聞かせてくれ、今まで疑っていたから私にも責任がある。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫
作例 · 標準
例句