心緒
しんしょ異読 しんちょ
名詞
標準
emotion
文例 · 用例
それは私の故郷の景物を歌つたもので、鬱憤と怨恨とにみちた感激調の數篇を寄せたものであつたが、彼がその詩を讀んで行く中に、やみがたい悲痛の感動が湧きあがつてきて、心緒の興奮を押へることができなくなつた。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
實にその心緒に詩を持たない人物が、どうしてそんなにも主觀的に、人の詩によつて感動流涕することがあり得ようか。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
即ち頽廢の意趣感情を含めるものを目睹耳聞する場合には、同じく頽廢的になり、奮激緊張の意趣感情を含めるものを睹聞する場合には、同じく奮激緊張せんとするのであり、幽玄の作品や樂曲に接しては、又同じく幽玄の心緒を動かされ、輕佻淫靡の作品や樂曲に接しては、又同じく輕佻淫靡の心を唆り立てられるのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………… 青年の唄っている唄は花柳界の唄にしても、唄っている心緒は真面目な嘆きである。
— 岡本かの子 『高原の太陽』 青空文庫
我心緒は此不幸なる女子を憐み、彼無情なる友を憎むが爲めに、亂るゝこと麻の如くなりき。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
我心緒はいよゝ亂れに亂れぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
一人孤閨にあつて思ひ乱れる麗人の心緒を髪の乱れに具象した作でそれだけのものであるが、髪の字を畳みかけて三つ重ね、その印象を読者の脳裏に刻みつけつつ、思ひ乱れ思ひ乱れと更に二つ言葉を重ね深く強く言ひ表はして成功してゐると私は思ふ。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
心緒|無美女は、心騒敷眼恐敷見出して、人を怒り言葉|て人に先立ち、人を恨嫉み、我身に誇り、人を謗り笑ひ、我人に勝貌なるは、皆女の道に違るなり。
— 福沢諭吉 『女大学評論』 青空文庫
作例 · 標準
彼の心緒を察することは、私には難しかった。
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詩人は、繊細な心緒を言葉で表現した。
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彼女は、自分の心緒を誰にも明かそうとしなかった。
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