井楼
せいろう
名詞
標準
wooden watchtower
文例 · 用例
ここは出先の区域も広く、披露目も福井楼|界隈の米沢町から浜町、中洲が七分で、残り三分が源冶店界隈の浪花町、花屋敷に新屋敷などで、大観音の裏通りの元大阪町では、百尺のほかにやっと二三軒あるくらいだった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
銀子もためになるお客だから、せいぜいお勤めなさいなぞと、福井楼が出していたある出先の女将に言い含められ、春よしのお神から聞いて、若林のあることも薄々承知の上で出され、すでに三四回も座敷を勤めていたが、そのたびに多分の小遣いも貰い、そうそうは若林に強請りにくい場合の埋合せにしていた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
私達の船は浜町河岸へ出て、福井楼の下の一区劃に船の住居を割当てられました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
更に信綱は各陣に指図して、高い井楼を築かしめた。
— 菊池寛 『島原の乱』 青空文庫
井楼の上から城を俯して矢丸を射込もう策戦である。
— 菊池寛 『島原の乱』 青空文庫
井楼、矢倉、隙間もなく立置き、持口々々に大将家々の旗をなびかし、馬印、色々様々にあつて、風に翻り粧ひ、芳野立田の花紅葉にやたとへん。
— 菊池寛 『小田原陣』 青空文庫
板倉重昌に代つた松平伊豆守は石火矢台といふものを築かせて大砲をすゑ、井楼をつくつて、こゝから敵状を偵察して大砲を打たせたが、駄目だつた。
— 坂口安吾 『島原の乱雑記』 青空文庫
そのころ堀川はまだまださかんなもので、派手堀川といわれた先代がまだ生きていて、福井楼へ百人も人を招んでさかんな帯夜の祝いをした。
— 久生十蘭 『黄泉から』 青空文庫
作例 · 標準
古代の城郭には、敵の襲来を監視するための井楼が設けられていた。
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井楼の上からは、広大な平野が一望できた。
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戦国時代の絵巻物には、井楼で警戒する兵士たちの姿が描かれている。
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