暗然
あんぜん
形容詞-たる副詞-と
標準
dark
文例 · 用例
芸術よりも、その日暮しは千倍も豊富である人、多情多恨夢は荒野を駆け廻りながら、実はといへば陋巷の一室に暗然影を抱いて寝ぬる人、――所詮ヂェラルドは陶酔の一形式として存する。
— 中原中也 『ヂェラルド・ド・ネルヴァル』 青空文庫
君との友情を考へる時、僕は暗然たる涙を感ずる。
— 萩原朔太郎 『室生犀星に與ふ』 青空文庫
その結果は却つて遺族の敵愾心を挑發し、子の正行をして「七度生れて尊氏の首を斬らん」と叫ばせたが、尊氏がもしそれを聞いたら、人生孤獨の感を深くし、一層寂しく暗然としたことだらう。
— 萩原朔太郎 『足利尊氏』 青空文庫
嘉助、暗然と涙声で、T「仲蔵は、 我子とは思わぬ」 と云って、T「雪枝 そなたもあれを、 兄とは考えるでないぞ」 と云われて、雪枝が涙ぐんで承知して見せると、 老人も泌々、T「わしは、あれの 素晴らしい評判を、 聞くだけで、 もう満足……」 武家気質の老人が淋しい満足です。
— 山中貞雄 『中村仲蔵』 青空文庫
皆、暗然として、半ば瞳を閉ぢて居たのである。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
私はこれをきき、そしていま、単身よく障碍を切り抜けて、折角名人位挑戦者になりながら、病身ゆえに惨敗した神田八段の胸中を想って、暗然とした。
— 織田作之助 『東京文壇に与う』 青空文庫
馬鹿に好く葉が繁ツてゐるので、其の鮮麗な緑色が、寧ろ暗然として毒々しい。
— 三島霜川 『平民の娘』 青空文庫
自分は子供の頃から病弱で、よく寝込みましたが、寝ながら、敷布、枕のカヴァ、掛蒲団のカヴァを、つくづく、つまらない装飾だと思い、それが案外に実用品だった事を、二十歳ちかくになってわかって、人間のつましさに暗然とし、悲しい思いをしました。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日暗然について考えている。
暗然という言葉は日本語で重要だ。
彼は暗然の意味を理解している。
この文には暗然が含まれている。
標準
doleful
作例 · 標準
私は毎日暗然について考えている。
暗然という言葉は日本語で重要だ。
彼は暗然の意味を理解している。
この文には暗然が含まれている。