暗澹
あんたん
形容詞-たる副詞-と頻度ランク #36524 · 青空 456 例
標準
dark
文例 · 用例
五月雨や蚕わづらふ桑畑 暗澹とした空の下で、蚕が病んでいるのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
「小さいときから、打ったり叩かれたりして踊りで鍛えられたお蔭だよ」 だが、彼女はその幼年時代の苦労を思い起して、暗澹とした顔つきになった。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
すつかり葉をふるひ落した裸のポプラ並木、からからに凍りついた歩道、明りを消し、二重窓を降して冷たい沈默を包んでゐる煉瓦や石造りの暗い家並、毎日毎夜の不安な空氣に脅かされてゐる町は、朝から曇つたままに暮れ落ちた暗澹たる夜空の下に、わけても眞夜中過ぎのその夜は、人通さへ稀に無氣味な程に鎭まり返つてゐた。
— 南部修太郎 『ハルピンの一夜』 青空文庫
曇空には雲が暗澹と動いていた。
— 梶井基次郎 『冬の日』 青空文庫
かくて五分時を経たりし後は、失望したる愛国の志士と、及びその腕力と、皆|疾く室を立去りて、暗澹たる孤燈の影に、李花のなきがらぞ蒼かりける。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
室の下等にして黒く暗澹なるを憂うるなかれ、桂正作はその主義と、その性情によって、すべてこれらの黒くして暗澹たるものをば化して純潔にして高貴、感嘆すべく畏敬すべきものとなしているのである。
— 国木田独歩 『非凡なる凡人』 青空文庫
忽ち、暗澹たる海上に、不意に大叫喚の起つたのは、本船を遁れ去つた端艇の餘りに多人數を載せたため一二|艘波を被つて沈沒したのであらう。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
」 倒れ懸けたる表の戸、手をもて開くるを要せず、身を斜にして容易く入るに、いまだ燈火を点ぜざれば、ただこれ暗澹物色を弁ぜず。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日暗澹について考えている。
暗澹という言葉は日本語で重要だ。
彼は暗澹の意味を理解している。
この文には暗澹が含まれている。