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飛雲

ひうん
名詞
1
標準
cloud flying through the sky
文例 · 用例
願くは君達も宜く自重してくれたまへ」 面白く発りし一座も忽ち白けて、頻に燻らす巻莨の煙の、急駛せる車の逆風に扇らるるが、飛雲の如く窓を逸れて六郷川を掠むあるのみ。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
」と云ふがいなや後をも振り向かずに、窓側へ駈け寄ると、耳から引出した金箍棒を二三遍ビュービューと唸らせた、かと見れば忽ち掌に飛雲を起し、と天につらなる白雲へ飛び乗つて、雲程万里鵬の勢ひで南の方麒麟山の空へ駆つた。
牧野信一 闘戦勝仏 青空文庫
彼がかの飛雲渡の渡し場付近を通りかかると、ひとりの若い女が泣きながらそこらをさまよっていて、やがて水に飛び込もうとしたのを見たので、彼はすぐに抱きとめた。
輟耕録 中国怪奇小説集 青空文庫
嵯峨一帯の寺寺から、修学院、大徳寺境内、西本願寺の飛雲閣、それから醍醐寺までとのびた巡拝の径路に、三日にしては少し多すぎるほどだったが、それらのうち矢代の記憶にある道条を想像しても、郷里への旅で得て来た自分の変化に劣らず、彼らは彼らで、また自ら異った感得興奮を顕わすさまも了解できるのであった。
横光利一 旅愁 青空文庫
途次技手は私を顧みて、ある小説の中に、榛名の朝の飛雲の赤色なるを記したところが有ったと記憶するが、飛雲は低い処を行くのだから、赤くなるということは奈何などと話した。
島崎藤村 千曲川のスケッチ 青空文庫
帽子の縁に手をあてて飛雲の急な空を仰ぎつつ、人々は皆足を早めていた。
豊島与志雄 掠奪せられたる男 青空文庫
十五、飛雲閣 京都に來てから毎日雪がふらぬ日はない、時雨の都であるだけに日がさしてゐるのに、うすい雪がゆつたりした降りやうをして、そして何時の間にか止んでゐる。
室生犀星 京洛日記 青空文庫
けふは本願寺の飛雲閣を見たいのだが、實は紹介する人がなくてこまつてゐると僕がいふと、譯をいつて頼めばいいでせうと云つた。
室生犀星 京洛日記 青空文庫
作例 · 標準
峠の上を飛雲が次々と流れていき、山の表情が目まぐるしく変化する。
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寺院の天井には、飛雲に乗って舞う天女の姿が色鮮やかに描かれている。
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澄み渡った秋の空に、ちぎれたような飛雲が速いスピードで通り抜けていった。
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