蕩尽
とうじん
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
squandering
文例 · 用例
主人の語るところによると、この哀れなきょうだいの父親というは、非常な大酒家で、そのために命をも縮め、家産をも蕩尽したのだそうです。
— 国木田独歩 『春の鳥』 青空文庫
地震によって惹起される津波もまたしばしば、おそらく人間の一代に一つか二つぐらいずつは、大八州国のどこかの浦べを襲って少なからざる人畜家財を蕩尽したようである。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
力寿という名は宇治拾遺などには見えず、後の源平時代くさくてやや疑わしいが、まるで想像から生み出されたとも思えぬから、まず力寿として置くが、何にせよこれが定基には前世因縁とも云うものであったか素晴らしく美しい可愛いものに見えて、それこそ心魂を蕩尽されて終ったのである。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
兄が派手な性質で、同じく家産を蕩尽しました後にもその糧を求むる為めには競馬場の下働きをして満足しているに引き代え、弟の花田は渋いもの渋いものと心を潜ませて行きました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
人は己れを殺すことを以て、己れの財産を蕩尽すると同じ様に考ふるなり。
— 北村透谷 『復讐・戦争・自殺』 青空文庫
山路は好いかげんな返事をして、病人を安心さして置いて、いよいよ未亡人が亡くなると、残りの財産を蕩尽してしまった。
— 田中貢太郎 『指環』 青空文庫
しかし日本人も決して高くドイツ人を笑い得ず、予が報国の微衷もて永々紀州のこの田舎で非常の不便を忍び身命を賭して生物調査を為し、十四年一日のごとく私財を蕩尽して遣って居るに、上に述べた川村前知事ごとき渝誓してまで侮辱を加え来る者がすこぶる少なからぬからというて置く。
— 兎に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
ことに下級船員は、そのために、全収入を蕩尽するのだと、社会は例外なく考えている。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
作例 · 標準
彼は莫大な遺産をわずか数年で蕩尽してしまった。
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無計画な消費は、富の蕩尽につながる。
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若き日の蕩尽を後悔する声が聞こえてくる。
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