倥偬
こうそう
名詞
標準
hurrying
文例 · 用例
しかも倥偬の際に分陰を偸んで記しつけたものと見えて大概の事は一句二句で弁じている。
— 夏目漱石 『趣味の遺伝』 青空文庫
そんな風だから、美學や哲學の規則立つての修養もなく、唯昔から馬琴其他の、作物は多く讀んだが、詰りが明窓淨几の人で無くつて兵馬倥偬に成長つた方のだから自分でも文士などゝ任じては居らぬし、世間も大かた然うだらう。
— 塚原蓼洲 『兵馬倥偬の人』 青空文庫
西南の役に当たり兵馬|倥偬の際に、矯激の建白書を捧げ、平和の手段をもって暗に薩州の叛軍に応じたるかの土州民権論者は、大久保参議の薨去を見てふたたびその気焔を吐き、処々の有志者を促して国会開設の請願をなさしめたり、ついに国会期成同盟会なるものは成立せり。
— 陸羯南 『近時政論考』 青空文庫
兵馬|倥偬のあいだには遊びに来る子供も見えなかった。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
そのうちに、肥後の熊本の細川の藩士で甲というのがしきりに、王城内で一つの書き物を見ている――兵馬倥偬の間に、ともかく墨のついたものに一心に見惚れているくらいだから、この甲士の眼には、多少|翰墨の修養があったものに相違ない。
— 白雲の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
わたくしは江戸城のまさに明渡されようとする兵馬|倥偬の際、『十家絶句』の如き選集が江戸において刊刻せられたのを見て奇異の思を禁じ得ない。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
」〔我馬|玄黄レ風沙ヲ捲ク/又鞭策ヲ揮ヒテ京華ヨリ出ヅ/真ニ王事ヲ成スハ倥偬甚シ/納涼ニ辜負シ花ニ辜負ス〕 五月に入って名古屋藩の士卒は信州より凱旋した。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
兵馬|倥偬を極める唯今のやうな時局下に、私は無慙な閑談を試みたとがめを蒙るかもしれない。
— 三好達治 『柘榴の花』 青空文庫
作例 · 標準
彼は仕事に追われ、倥偬とした日々を送っていた。
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祭りの準備で、町の人々は倥偬として作業に当たっていた。
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「締切が近いから、みんな倥偬として働いている。」
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