行脚僧
あんぎゃそう
名詞
標準
itinerant monk
文例 · 用例
それから最近の事件では、若い行脚僧がそれを見たので、娘の父が憤って、熊猟に用いる槍で突殺したともいう。
— 江見水蔭 『壁の眼の怪』 青空文庫
水戸藩へはまた秘密な勅旨が下った、その使者が幕府の厳重な探偵を避けるため、行脚僧に姿を変えてこの東海道を通ったという流言なぞも伝わって来る。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫
行脚僧の旅行記なんかも一通り眼を通す必要があるね。
— ДУЭЛЬ 『決闘』 青空文庫
行脚僧か修験者か知らないが名のみ聞く武蔵坊弁慶とはこんな人かと想わせる風体に、主も少なからず驚いた様子であるし、私は恐れて片隅から窃み見ていた。
— 木暮理太郎 『木曾駒と甲斐駒』 青空文庫
インドの方から来た行脚僧があって自分から孝廉の家へ出かけていって、その病気を癒すことができるといったが、ただそれには男子の胸の肉を一切れ用いて薬を調合しなくてはならなかった。
— 蒲松齢 『連城』 青空文庫
そこから鉤の手にまた右へ曲ると西へむいた本堂の庭の隅に槙の大木があつて、その岩瘤みたいな根つこは庭のなかばにはびこり、縦横にのびだした枝は幾百の行脚僧を憩はすべき緑の天幕となり、私たちのためには夕だちのときの雨宿りとなり、夏の日の涼しい蔭となつた。
— 中勘助 『銀の匙』 青空文庫
ズルズルとすべり落ちたが、まだ性こりもなく起きあがって、いまの仕返しをする気でいると、ひとりとおもった旅僧のほかに、まだ同じすがたの行脚僧がふたり、すぐそこにたたずんでいたので、「あッ、いけねえ!
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
網代笠にかくされて、僧のおもざしはうかがいようもないが、丸ぐけの紐をむすんだ口もとの色白く、どこか凛々しいその行脚僧は、衣のそでで陽をよけながら、ジイッと刃をみつめていたが、やがてきわめてひくい声で、「さてさて珍しい刀をみることじゃ」 感慨無量な語調をこめて、瞳もはなたずつぶやいた。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日行脚僧について考えている。
行脚僧という言葉は日本語で重要だ。
彼は行脚僧の意味を理解している。
この文には行脚僧が含まれている。