寸隙
すんげき
名詞
標準
spare time
文例 · 用例
道端、街角、寸隙の空地、あらゆる所に樅の小林が樹ちます。
— 岡本かの子 『伯林の降誕祭』 青空文庫
動くは逢見たき欲よりなり、騒ぐは下に恋しければなり」 女は暫時※惚として、そのすゝけたる天井を見上げしが、蘭燈の火かげ薄き光を遠く投げて、おぼろなる胸にてりかへすやうなるもうら淋しく、四隣に物おと絶えたるに霜夜の犬の長吠えすごく、寸隙もる風おともなく、身に迫りくる寒さもすさまじ。
— 樋口一葉 『軒もる月』 青空文庫
」 一場展開した広小路は、二階の燈と、三階の燈と、店の燈と、街路の燈と、蒼に、萌黄に、紅に、寸隙なく鏤められた、綾の幕ぞと見る程に、八重に往来う人影に、たちまち寸々と引分けられ、さらさらと風に連れて、鈴を入れた幾千の輝く鞠となって、八方に投げ交わさるるかと思われる。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
』骸骨は話頭を轉じ、『たま/\潮の滿干により、陸地近く行きみれば、旅順の砲臺は露西亞の手に經營されし如くなれど、防備は寸隙もあらざるや。
— 長塚節 『長塚節歌集 中』 青空文庫
竹を伐つて束ねたやうに寸隙もなく簇がつて居る其の爪先に蹴られては怖えに怖えた草木は皆聲を放つて泣くのである。
— 長塚節 『土』 青空文庫
尽く窓帷を引きたる十畳の間は寸隙もあらず裹まれて、火気の漸く春を蒸すところに、宮は体を胖に友禅縮緬の長襦袢の褄を蹈披きて、緋の紋緞子張の楽椅子に凭りて、心の影の其処に映るを眺むらんやうに、その美き目をば唯白く坦なる天井に注ぎたり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
朝飯を済せて伯父さんの先生の出勤を見送って了うと、学校は午後だから、其迄は身体に一寸隙が出来る。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
遊露記(三) 滞阪二日の間俗事多端殆ど寸隙がなかつた。
— 東海道線 『旅日記』 青空文庫
作例 · 標準
仕事の寸隙を縫って、ずっと気になっていたカフェに足を運んだ。
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相手投手のわずかな寸隙を突き、ランナーが一気にホームへと生還した。
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多忙な毎日だが、寝る前の寸隙に瞑想をすることで心の平穏を保っている。
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標準
small opening
作例 · 標準
古い蔵の壁にできた寸隙から、一筋の光が差し込んでいた。
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密閉したつもりだったが、蓋の寸隙から小さなアリが侵入していた。
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この部品の間に寸隙があると、機械がうまく作動しなくなる恐れがある。
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