老翁
ろうおう異読 おじ
名詞
標準
old man
文例 · 用例
吹屋の姐さんは吃驚した半身を店から出せば、筆屋の老翁は二三歩往來へ進み出て、共に引き行く人浪の趾を見送る事、少時焉たり。
— 萩原朔太郎 『二十三夜』 青空文庫
この時われは裏道を西向いてヨボヨボと行く一人の老翁を認めた。
— 寺田寅彦 『凩』 青空文庫
再びヨボヨボと歩き出すと、ひとしきりの風が驀地に道の砂を捲いて老翁を包んだ時|余は深き深き空想を呼起こした。
— 寺田寅彦 『凩』 青空文庫
あたかも老翁の過去の歓喜の声が、ここに一時反響しているかのごとく。
— 寺田寅彦 『凩』 青空文庫
晩秋の夕の露気に亀縮んだ山の祖神の老翁は、せめてこのかがり火に近寄ってあたりたかったが、それは許されないことである。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
一点の人情をつけて恋々西国より東国へ娘の生い立ちにを見に下った螺の如き腹にえび蔓のような背をした老翁は、たとえ自然には冥通ある超人には違いないが、なお純粋の神とはいわれなかった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
娘の神は父の老翁に、こういう慮りから、宿は村里の誰かの家へ取ってあげますから、祭の今夜一夜だけは自分の家をば遠慮して欲しいと頼んだのであった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
さて、山の祖神の老翁は、雲の帳に透く福慈岳の全積を、麓の方から目途を攀らして頂へと計って行った。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
作例 · 標準
公園のベンチで、一人の老翁が静かに鳩に餌をやっていた。
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その村の長である老翁は、豊かな知恵と経験で人々を導いていた。
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昔話に出てくる心優しい老翁のように、穏やかな晩年を過ごしたいものだ。
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