頃刻
けいこく
名詞
標準
short period
文例 · 用例
一瓢に造化を藏し、三尺妖邪を斬り、逡巡の酒を造ることを解し、また能く頃刻の花を開かしむ。
— 泉鏡花 『花間文字』 青空文庫
「近頃刻み煙草の配給しかないのは、専売局で盗難用の光やきんしを倉庫にストックして置かねばならぬからだ」と。
— 織田作之助 『大阪の憂鬱』 青空文庫
さるに町方の者としいへば、かたゐなる児ども尊び敬ひて、頃刻もともに遊ばんことを希ふや、親しく、優しく勉めてすなれど、不断はこなたより遠ざかりしが、その時は先にあまり淋しくて、友|欲しき念の堪へがたかりしその心のまだ失せざると、恐しかりしあとの楽しきとに、われは拒まずして頷きぬ。
— 泉鏡花 『竜潭譚』 青空文庫
」第二十一「頃刻悄乎して居たつけ。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
時とすると、膳、家具、蒲団などまで、此方から持運ぶのだ、と云ふのが、頃刻して美人の話で分つた。
— 泉鏡花 『貴婦人』 青空文庫
凭りかゝつた胸の離れなかつた、机の傍にこれを受取ると、額に手を加ふること頃刻にして、桂木は猛然として立つたのである。
— 泉鏡花 『二世の契』 青空文庫
英語で蜻に蛻ぎ、その鱗甲より虫出で頃刻して蜻を竜甲とも竜孫ともいい敢えて傷わずと載せたを見て、支那でもこの物を竜に縁ありとするだけは解り、その形体|威めしくやや竜に似て居るから竜より生じたという事と想いいた。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
頃刻して夫帰り、午飯を吃した後、妻が夫を悦ばしょうと自室に入り見るに銀なし。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫
作例 · 標準
頃刻のうちに、雨が降り始めたかと思えばすぐに止んだ。
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ほんの頃刻の間に、子供たちはすっかり遊び疲れて眠ってしまった。
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頃刻の猶予もなく、彼はその場で決断を迫られた。
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