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樹陰

じゅいん
名詞
1
標準
shade of a tree
文例 · 用例
鶯や駒鳥はいつも鳴いてゐるし、樹陰の深い緑は所々にあるし、それだけで山間の別天地をなした鮮新な温泉町としてゐる。
萩原朔太郎 石段上りの街 青空文庫
池をかこんだ樹陰のほの暗さ、池はその周囲の幽暗にくまどられ、明方の月のように静寂な水の面貌を浮べていた。
岡本かの子 伯林の落葉 青空文庫
日は来たりぬ、われ再びこの暗く繁れる無花果の樹陰に座して、かの田園を望み、かの果樹園を望むの日は再び来たりぬ。
国木田独歩 小春 青空文庫
浦島も気をとり直して、両腕をひろげ、魚の掛橋の外に一歩、足を踏み出すと、すつと下に気持よく吸ひ込まれ、頬が微風に吹かれてゐるやうに涼しく、やがてあたりが、緑の樹陰のやうな色合ひになり、琴の音もいよいよ近くに聞えて来たと思ふうちに、亀と並んで正殿の階段の前に立つてゐた。
太宰治 お伽草紙 青空文庫
どこから射して来るのか樹陰のやうな緑色の光線を受けて、模糊と霞んでゐるその万畳敷とでも言ふべき広場には、やはり霰のやうな小粒の珠が敷きつめられ、ところどころに黒い岩が秩序無くころがつてゐて、さうしてそれつきりである。
太宰治 お伽草紙 青空文庫
いつも五月の朝の如く爽やかで、樹陰のやうな緑の光線で一ぱいで、浦島は幾日をここで過したか、見当もつかぬ。
太宰治 お伽草紙 青空文庫
さちよは、ひらと樹陰から躍り出て、小走りに走って三木の背後にせまり、傘を投げ捨て、ぴしゃと三木の頬をぶった。
太宰治 火の鳥 青空文庫
さちよは、ひらと樹陰から躍り出て、小走りに走つて三木の背後にせまり、傘を投げ捨て、ぴしやと三木の頬をぶつた。
太宰治 火の鳥 青空文庫
作例 · 標準
真夏の昼下がり、散歩の途中で涼しい樹陰を見つけて一休みした。
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子供たちは公園の大きな楠の樹陰で、冷たい麦茶を飲みながら談笑している。
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強い日差しを遮る樹陰に入ると、吹き抜ける風がとても心地よく感じられた。
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