色身
しきしん
名詞
標準
rupakaya (the physical body, esp. of a buddha)
文例 · 用例
我れと我が身に持て腦みて奧さま不覺に打まどひぬ、此明くれの空の色は、晴れたる時も曇れる如く、日の色身にしみて怪しき思ひあり、時雨ふる夜の風の音は人來て扉をたゝくに似て、淋しきまゝに琴取出し獨り好みの曲を奏でるに、我れと我が調哀れに成りて、いかにするとも彈くに得堪えず、涙ふりこぼして押やりぬ。
— 樋口一葉 『われから』 青空文庫
何某の男で、ぐつと色身に澄した男。
— 泉鏡太郎 『麥搗』 青空文庫
月代が真青で、鬢の膨れた色身な手代、うんざり鬢の侠が一人、これが前へ立って、コトン、コトンと棒を突く。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
」 と青月代が、襟を扱いて、ちょっと色身で応答う。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
」 青月代が、例の色身に白い、膨りした童顔を真正面に舞台に出て、猫が耳を撫でる……トいった風で、手を挙げて、見物を制しながら、おでんと書いた角行燈をひょいと廻して、ト立直して裏を見せると、かねて用意がしてあった……その一小間が藍を濃く真青に塗ってあった。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
芒塚 去来君が手もまじるなるべし花薄・けさはおわかれの卵をすゝる・トンネルをぬけるより塚があつた(去来芒塚)・もう転ぶまい道のたんぽゝ同宿は遍路坊さん、声よくて程がない、近所の不良老婦人が寄つてきて騒ぎ□□声色身振をする、何しろ八里は十分に歩いたのだら、労れた/\睡い/\。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
色身を外にして法身なし、しかも法身は色身にあらず、法身とは何ぞや。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
学校からの帰途、樹明君が寄つてくれた、ほんとうに久しぶりだつた(こゝへきてから逢はなかつた時日に於て最長レコード)、かはつた事がなくて、元気な顔を見てうれしかつた(先日、たしか十一日にやつてきた時は色身憔悴だつた)、そしておみやげをいろ/\貰つた、干魚、塩辛、インキ、そしてバツト。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
作例 · 標準
仏教の教えでは、仏の真実の姿と、目に見える形としての色身を区別する。
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修行を通じて、この色身もまた空であることを悟らなければならない。
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尊い仏の色身を仰ぎ見ることができ、信者たちは深い感動に包まれた。
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