色神
しきしん
名詞
標準
sense of color
文例 · 用例
初音町の往来へ向いた方の障子に鼠色の雲に濾された日の光が、白らけた、殆ど色神に触れない程な黄いろを帯びて映じている純一が部屋へ、大村荘之助が血色の好い、爽快な顔付きをして這入って来た。
— 森鴎外 『青年』 青空文庫
何となればそれによってすべての先天色神異常者を網羅し得る如く見えるからである。
— 石原忍 『色盲検査表の話』 青空文庫
青と黄とは赤緑色盲や赤緑色弱の人には最も鮮明に見える色ですから、そういう色を入れておきますと、色神異常者には赤と緑との色の差がかなりあってもわからなくなるのであります。
— 石原忍 『色盲検査表の話』 青空文庫
例えば白い壁に雨漏りがして、しみがつきますと目立って見えますが、同じ程度のしみでも濃い色で模様の描いてある壁ならば、さほど目立たないと同じ理由で、表の中に青とか、黄とかいう強い色を入れておきますと、それが邪魔になって赤と緑との差が相当にあっても色神異常者には気がつかないのであります。
— 石原忍 『色盲検査表の話』 青空文庫
これと同じようにして赤緑の色と青黄の色との関係が逆になりますと、反対に色神異常者には容易に読めるが、健康者にはあまり気づかない。
— 石原忍 『色盲検査表の話』 青空文庫
また一つの表に赤と緑と青と黄との四色を使いますと、健康者には赤と緑とが目立って見えますが、色神異常者には反対に青と黄とが目立って見えるということによって、一表で健康者と色神異常者と異った文字を読む表ができます。
— 石原忍 『色盲検査表の話』 青空文庫
つまり健康者と色神異常者との色覚の差異を研究して迷彩を適当に応用したことになるのであります。
— 石原忍 『色盲検査表の話』 青空文庫
」「お蔦か、」 と言った自分の声に、聞えた声よりも驚かされて、耳を傾けるや否や、赫となって我を忘れて、しゃにむに引開けようとした戸が、少しきしんで、ヒヤリと氷のような冷いものを手に掴んで、そのまま引開けると、裏階子が大な穴のように真黒なばかりで、別に何にも無い。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
作例 · 標準
デザイナーにとって、微細な色の違いを見分ける色神の鋭さは欠かせない。
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加齢とともに色神が衰え、鮮やかな色彩が以前ほど感じられなくなった。
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彼の描く絵画は、類まれなる色神によって生命力に満ちあふれている。
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