自嘲
じちょう
名詞動詞-サ変動詞-自動詞頻度ランク #35456 · 青空 384 例
標準
self-deprecation
文例 · 用例
彼は自嘲の習慣を持つてゐたので、自分の作品への偽つた解釈をちよいちよいやつてゐる。
— 中原中也 『トリスタン・コルビエールを紹介す』 青空文庫
或る時彼は書いてゐる芸術は私を知らないし、私の方でも芸術を見知つてをらぬ 又、或る時には、彼はもう一寸で芸術家だつた彼はもう少しのことで詩人であつたその人間的な足跡のほかに…… それに彼は修辞的な法則を無視してゐるので、人々は彼の自嘲をそのまゝ信じた。
— 中原中也 『トリスタン・コルビエールを紹介す』 青空文庫
そして横に顔を向けたと思ふと、まことに微かに「クフン」と自嘲に似たものをする。
— 中原中也 『校長』 青空文庫
彼の別の句愚に耐えよと窓を暗くす竹の雪 もこれとやや同想であり、生活の不遇から多少ニヒリスチックになった、悲壮な自嘲的感慨を汲むべきである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
「愚に耐えよ」という言葉は、自嘲でなくして憤怒であり、悲痛なセンチメントの調を帯びてる。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
文盲自嘲太宰治 先夜、音樂學校の古川といふ人が、お見えになり、その御持參の鞄から葛原しげる氏の原稿を取り出し、私に讀ませたのですが、生れつき小心な私は、讀みながら、ひどく手先が震へて困りました。
— 太宰治 『文盲自嘲』 青空文庫
そして彼女はうめくべく唄の一句毎の前には必らず鼻と咽喉の間へ「フン」といった自嘲風な力声を突上げる。
— 岡本かの子 『巴里の唄うたい』 青空文庫
馬琴自身の自嘲の辞と思われる文句が『胡蝶物語』にある。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫