漸う
ようよう
副詞
標準
finally
文例 · 用例
此の勢に乘じて、立所に一國一城の主と志して狙をつけたのは、あらう事か、用人團右衞門の御新姐、おくみと云ふ年は漸う二十と聞く、如何にも、一國一城に較へつべき至つて美しいのであつた。
— 泉鏡太郎 『片しぐれ』 青空文庫
其二 弓張月の漸う光りて、入相の鐘の音も収まる頃、西行は長谷寺に着きけるが、問ひ驚かすべき法の友の無きにはあらねど問ひも寄らで、観音堂に参り上りぬ。
— 幸田露伴 『二日物語』 青空文庫
漸う起上つて道の五六|町も行くと又同一やうに、胴中を乾かして尾も首も見えぬが、ぬたり!
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
肩でぶツつかるやうにして横腹に体をあてた時、漸う前足を上げたばかり又四|脚を突張り抜く。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
医者も蒼くなつて、騒いだが、神の扶けか漸う生命は取留まり、三|日ばかりで血も留つたが、到頭腰が抜けた、固より不具。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
ひと足遅れてのぼり来る姫の息|促りて苦しげなれば、あまたたび休みて、漸う上にいたりて見るに、ここはおもひの外に広く、めぐりに低き鉄欄干をつくり、中央に大なる切石一つ据ゑたり。
— 森鴎外 『文づかひ』 青空文庫
漸う萌え出た柔かな葉のかげに純白色に咲いてゐる。
— 若山牧水 『庭さきの森の春』 青空文庫
漸う妹を賺して、鉛筆と半紙を借り受け急ぎ消息はなしけるも、委しき有様を書き記すべき暇もなかりき。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
作例 · 標準
三時間も険しい山道を歩き続けて、漸う頂上の山小屋が見えてきた。
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何度も厳しい交渉を重ね、昨日漸う両社の間で合意に達した。
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長かった冬が終わり、庭の桜が漸うつぼみをほころばせ始めた。
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標準
barely
作例 · 標準
借金の返済に追われ、その日の食事を漸う口にできるという有様だった。
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嵐の中で小舟は波に激しく揉まれながら、漸う岸にたどり着いた。
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高熱が何日も下がらず、ベッドから起き上がってトイレに行くのが漸うという状態だ。
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標準
gradually
作例 · 標準
日が西の山に沈むにつれて、辺りは漸う薄暗くなってきた。
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毎日のリハビリを続けたおかげで、足の痛みが漸う和らいでいくのを感じた。
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新しい薬が効いてきたのか、青白かった患者の顔色が漸う回復してきた。
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