多淫
たいん
名詞形容動詞
標準
lubriciousness
文例 · 用例
さて竜に生まるるは、必ずしも瞋痴った者に限らず、吝嗇な奴も婬乱な人も生まれるので、吝な奴が転生した竜は相変らず慳く、婬なものがなった竜は、依然多淫だ。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
予の話した柳田國男氏の『遠野物語』にもあるが、女は比較的無事円満に山に住み山男の子どもなどを産んでいることができるらしいが、男は多淫の山女に縁引きされると初めのうちはひどく好遇されるけれども、精力消耗してくるとたちまち殺されて食われてしまうということである。
— 佐々木喜善 『東奥異聞』 青空文庫
その上、文明がまだ中途半端で混沌としているので、西洋画家の生活が殆ど成立っていないから、まったく生活とは無関係であり、勝手な仕事となっており、しかし多情多淫であっては、やがては疲れはてて奇怪なる低能児を抱えたまま行き倒れてしまうのではあるまいかということを、私の虫が知らせてくれるのである。
— 小出楢重 『めでたき風景』 青空文庫
その上、文明がまだ中途半端で混とんとしているので、西洋画家の生活が殆んど成立っていないから、全く生活とは無関係であり、勝手な仕事となって居り、しかも多情多淫であっては、やがては疲れはてて、奇怪なる低能児を抱えたまま行き倒れて了うのではあるまいかと云う事を、私の虫が私に知らせてくれるのである。
— 小出楢重 『油絵新技法』 青空文庫
貪婪、暴食、多淫の象徴なり(五八―六〇行)、これらはその實極めて醜きものなれども人、情に動かされ誤り見て美しとす(一〇―一五行)一九―二一【シレーナ】セイレン、神話に曰。
— LA DIVINA COMMEDIA 『神曲』 青空文庫
高邁な心なく、教養の閃くものなく、ただ徒に虚栄のみ高くて金銭に汚く、本能的に多淫であつて禽獣の快楽を一代の理想としてゐる。
— 坂口安吾 『盗まれた手紙の話』 青空文庫
生来多淫で衆鳥と交ることを求めるので、鴇の栖む山には他に鳥影がないといふ。
— 坂口安吾 『盗まれた手紙の話』 青空文庫
すでに自分はこの女を征服したも同然で、自分はせせら笑つてゐる女に向つてその悪質な性格や多淫な心を罵倒しながら酒を飲んだ。
— 坂口安吾 『盗まれた手紙の話』 青空文庫
作例 · 標準
その芝居の登場人物は、奔放で多淫な貴族を演じていた。
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文学作品には、しばしば多淫なキャラクターが登場する。
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「彼の多淫な噂は、宮廷中に広まっていた」と、歴史書には記されている。
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