先考
せんこう
名詞
標準
(one's) late father
文例 · 用例
某つらつら先考御当家に奉仕候てより以来の事を思うに、父兄ことごとく出格の御引立を蒙りしは言うも更なり、某一身に取りては、長崎において相役横田清兵衛を討ち果たし候時、松向寺殿一命を御救助下され、この再造の大恩ある主君御卒去遊ばされ候に、某いかでか存命いたさるべきと決心いたし候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書』 青空文庫
幸に母五百は明治十七年までながらえていて、保さんは二十八歳で恃を喪ったのだから、二十六年の久しい間、慈母の口から先考の平生を聞くことを得たのである。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
わたくしは絶望して踵を旋したが、道のついでなので、須崎町|弘福寺にある先考の墓に詣でた。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
「御先考様の記事中、酒屋|云々、徳利云々は、勘考するに、其頃矢張連島人にて、嵯峨御所の御家来に、三宅左近と申す老人有之、此人は無妻無子の壮士風の老人にて、京都在の嵯峨に住せり。
— 森鴎外 『津下四郎左衛門』 青空文庫
此三宅左近が拙宅(典膳宅)にて御先考様と出会し、剣術自慢なる故、遂に仕合ひいたし、立派に打負け、夫より敬服して弟子の如くなり居り候。
— 森鴎外 『津下四郎左衛門』 青空文庫
御先考様は其左近の宅に酒を持ち行かれし者と想像致候。
— 森鴎外 『津下四郎左衛門』 青空文庫
帰宅、先考真迹を拝す。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
判事松田道夫君は昔年津山の昌谷千里、先考荒木博臣等と同じく名を法曹界に馳せし者にして、某探偵談には松田君を擬するに今大岡を以てしたるを見しこと有之候。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
作例 · 標準
**先考**が生前、私に語ってくれた教訓を忘れない。
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この遺産は、**先考**が長年かけて築き上げたものだ。
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墓前で、**先考**に今日の成功を報告した。
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