庸人
ようじん
名詞
標準
common man
文例 · 用例
庸人の書を讀むや、多くは枝葉瑣末の事を記得して、卻つて其の大處を遺るゝのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
一日弓を彎いた弦音以てのほか響いて側にあった姙婦を驚かせ流産せしめ、その夫の梵士怒って、爾今、羅摩、庸人になれと詛う。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
謂はばそれは優れた天才肌の偏倚的な芸術家と、普通そこいらの人生行路に歩みつかれて、生活の下積みになつてゐる凡庸人とのあひだに掘られた溝のやうなものであつた。
— 徳田秋聲 『和解』 青空文庫
個々の小理想家、個々の庸人、若くは世の見て大理想家となせる思索家が斷じて、造化の心、造化の極致と定めたるものゝ名なり。
— 森鴎外 『柵草紙の山房論文』 青空文庫
綱宗は凡庸人ではない。
— 森鴎外 『椙原品』 青空文庫
体例を創するは凡庸人の力の及ぶ所では無い。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
また、如何なる英雄も斯かる場合には凡庸な行為をなし、如何なる凡庸人も斯かる場合には勇壮な行為をなすということが、凡人主義の名のもとに作品の主題となったことがある。
— 豊島与志雄 『文学に於ける構想力』 青空文庫
それの望まれない凡庸人にとっては、日常語は単なるまるたん棒である。
— 折口信夫 『詩語としての日本語』 青空文庫
作例 · 標準
彼は特別な才能は持たないが、誠実な庸人として周囲から信頼されている。
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英雄は時代の象徴だが、歴史を動かすのは多くの庸人たちだ。
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哲学者は、庸人の幸福について深く考察した。
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