義歯
ぎし
名詞
標準
artificial tooth
文例 · 用例
骨壊疽で義歯を支えていた犬歯が抜け落ち、下顎の門歯がとれてしまったのだ。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
義歯もたしかに若返り法の一つである。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
そんな無稽な夢を描かなくても、科学とその応用がもっと進歩すれば、生きた歯を保存することも今より容易になり、また義歯でも今のような不完全でやっかいなものでなくてもっと本物に近い役目をつとめるようなものができるかもしれない。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
そう考えるとあまり完全な義歯を造るのも考えものであるかもしれない。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
「どうだ鼓を習わないか」 と老先生は真白な義歯を見せて笑われた。
— 夢野久作 『あやかしの鼓』 青空文庫
津田氏の上顎が全部ぶさいくな義歯なのを看破したからである。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
ブラザー軒のカツレツを靴の裏と断じ、また鰻の筋の珍説も、鳥のたたきの所望も、すべてこの義歯となんらかの聯関があるのではなかろうかと思った。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
」しかし、私にはそれもまた彼の義歯となんらかの関係があるのではなかろうかと思われた。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫