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戒行

かいぎょう
名詞
1
標準
observing the precepts (of Buddhism)
文例 · 用例
昼のうちは御読経、御戒行でおひまもございませぬ由、かねて聞き及んで居りましたので、夜分にお訪ね申しましたが、禅師さまは少しも高ぶるところの無い、いかにも磊落の御応接振りをお示し下され、部屋の中は暑い、海岸に出て見ませうと私をうながして、外へ出ました。
太宰治 右大臣実朝 青空文庫
この時となりて、再び寺に入るとそが儘我家に留まるとは、その女子の意志の自由に委ぬといへど、そは只だ掟の上の事のみにて、まことは幼きより尼の裝したる土偶を翫ばしめ、又寺に在る永き歳月の間世の中の罪深きを説きては威しすかし、寺院の靜かにして戒行の尊きを説きては勸め誘ひ、必ず寺に歸り入らしむる習なりとぞ。
IMPROVISATOREN 即興詩人 青空文庫
何よりも、たやすい戒行ぢや。
菊池寛 袈裟の良人 青空文庫
一人は戒行を保たで、大酒を好み、あまつさへ争論止まず、私多し。
薄田泣菫 艸木虫魚 青空文庫
お前さんは下戸で、戒行が堅固で、気が強い、それでこれほどの怪我をしたのに、目を廻さずに済んだ。
森鴎外 渋江抽斎 青空文庫
戒行とは剃髪した後だからいったものと見える。
森鴎外 渋江抽斎 青空文庫
「はじめ參候節に、彌次兵衞申候は、生得の下戸と、戒行の堅固な處と、氣の強い處と、三つのかね合故、目をまはさずにすみ申候、此三つの内が一つ闕候ても目をまはす怪我にて、目をまはす程にては、療治も二百日餘り懸り可申、目をばまはさずとも百五六十日の日數を經ねば治しがたしと申候。
森鴎外 壽阿彌の手紙 青空文庫
委しく言へば、釈尊が思想の上に有無の二見に着することを戒め、生活の上に苦楽の二辺から離れることを勧められたのに対して、シヨオペンハウエルはその観念的態度に於て中正を失つて「無」に、否定に偏してゐる如く、戒行的態度に於て「苦」に、苦行に走ることを免れてゐないのである。
超人の如く潔き没落を憧憬するニイチエの日本精神に就て ニイチエ雑観 青空文庫