獣脂
じゅうし
名詞
標準
grease
文例 · 用例
三 乱軍の中に気を失った李陵が獣脂を灯し獣糞を焚いた単于の帳房の中で目を覚ましたとき、咄嗟に彼は心を決めた。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
」「獣脂の染みが、ひとつ、いやふたつでも、たまたまということがあろう。
— THE ADVENTURE OF THE BLUE CARBUNCLE 『蒼炎石』 青空文庫
しかしいつつもあればだ、ほぼ疑いなく、その人物は火のついた獣脂を始終取り扱っている――夜中、上の階へあがるとき、片手に帽子、もう一方の手に揺らめく蝋燭。
— THE ADVENTURE OF THE BLUE CARBUNCLE 『蒼炎石』 青空文庫
蝋マッチが一箱、二インチほどの獣脂蝋燭が一本、ADP印のプライヤ製パイプ、長刻みの板煙草を半オンスばかり詰めた海豹皮の煙草入れ、金鎖の付いた銀時計、ソヴリン金貨五枚、アルミニウムの鉛筆入れ、書付け数通、ワイス社(ロンドン)の刻印がある細小で硬い刃の象牙柄ナイフが一振り。
— SILVER BLAZE 『シルヴァブレイズ』 青空文庫
彼女は床のまん中で少しばかりの獣脂を焚く。
— 富永太郎 『大脳は厨房である』 青空文庫
彼が十五ルーブリで農奴を買取ったこと、鳥の羽根も買うといったこと、そしてまだいろんなものを買う約束をしたり、政府の御用で獣脂も調達しているように言っていたとのことであった。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
というのは、前にも一人そういう男がやって来て、鳥の羽根を買ったり、政府の御用だと称して獣脂を狩り集め、人々をまんまとペテンに掛け、例の梵妻からなどは百ルーブリの余も巻きあげて行ったからである。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
で、今やこの未来の遠つ祖は、恰かも用心深い猫が、どこかから主人が見ておりはせぬかと、片方の眼であたりに注意をはらいながら、石鹸でござれ、蝋燭でござれ、獣脂でござれ、金糸鳥でござれ、手近にさえあれば、何でも大急ぎで掻っぱらってゆくように――つまり、何一つ見逃そうとはしなかったのである。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
作例 · 標準
石鹸を作るには、動物性の獣脂が使われることがある。
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古い調理器具には、獣脂の匂いが残っていた。
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この革製品は、上質な獣脂で処理されているため、柔らかい。
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