耽溺
たんでき
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
indulgence (in alcohol, women, etc.)
文例 · 用例
私は日本が過去の栄華から、幻燈に似た流行を耽溺するプチ・ブルジョワの一群と、実生活から畸型的に形成されたブルジョワ末期の社会に発生したプロレタリア精神の出現を、繁雑な社会主義理論闘争から逃れて、私を信仰する一人の女性の涙とともに東京駅を離れて品川の砲台、横目で計算していた。
— Love on Drought 『恋の一杯売』 青空文庫
「模範兵士の化けの皮」という大きな標題で…………西村二等卒の性行を調査の結果、表面温順に見える一種の白痴で、且つ、甚だしい変態性慾の耽溺者であることがわかった。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
されば私の詩風には、近代印象派の詩に見る如き官能の耽溺的靡亂がない。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
それから直接に官能に訴える人巧的な刺激を除くと、この巣の方が遥かに意義があるように思われるんだから、四辺の空気に快よく耽溺する事ができないで迷っちまいます。
— 夏目漱石 『虚子君へ』 青空文庫
遂に力寿が非常に美い女だということが定基|耽溺の基だというのに考えが触れて、美色ということに鉾が向いたろう。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
耽溺、痴乱、迷妄の余り、夢とも現ともなく、「おれの葬礼はいつ出る。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
といって、他におれが手を出し度いような仕事は世の中に何もなし――」 栖子はあんな堅い誓いの言葉やら、逞ましい情熱で自分を襲って、自分から処女も処女の豊かな夢をも奪い取って置きながら、三年たつか経たないうちに、自分の勝手な失望に耽溺する尾佐を無責任だと憎まないわけにはいかない。
— 岡本かの子 『唇草』 青空文庫
濃霧はそそぐ……そこここに虫の神経鋭く、甘く、圧しつぶさるる嗟嘆して飛びもあへなく耽溺のくるひにぞ入る。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
作例 · 標準
彼は酒に耽溺し、仕事がおろそかになった。
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若き日の彼は、文学に耽溺する日々を送っていた。
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ギャンブルに耽溺するあまり、彼は全財産を失ってしまった。
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