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執念

しゅうねん
名詞頻度ランク #16492 · 青空 1061
1
標準
tenacity
文例 · 用例
不意を打たれて芳は危く昏倒せんとして、僅に身を支へた、其處を、勝に乘じた群衆はなほ、執念強く、取り包んで、凡そ息のある限り、滅多無性に打ちすゑんとする、刹那の急。
萩原朔太郎 二十三夜 青空文庫
むかし戦国時代、飛騨の国司、姉小路秀綱卿が、いくさに負けて、夫人や姫君と共に、落ちのびるところを、追手に殺されたという、執念の谷に、執念ぶかい焼岳の煙が靡き、灰が降りかかるのである。
小島烏水 谷より峰へ峰より谷へ 青空文庫
中の茶屋へ着くと、松虫草の紫は、見る影もなく褪せているが、鳥冑草は濃紫に咲いている、そして金屏風を背後にした菊花のように、この有毒植物の、刺戟強い濃紫は、焼砂の大壁を背景にして、荒廃の中に、一点の情火を、執念くも亡ぼさずにいる。
小島烏水 雪中富士登山記 青空文庫
地震や津浪は新思想の流行などには委細かまわず、頑固に、保守的に執念深くやって来るのである。
寺田寅彦 津浪と人間 青空文庫
そのはらわたの鈍い月光の虹、それから小學校の窓ガラスがさびしく光り、ひるま算術に立たされた子供の小さな執念が、可愛い黒い幽靈になってじっと窓から外を眺めてゐる。
宮澤賢治 うろこ雲 青空文庫
一体お増はごく人のよい親切な女で、僕と民子が目の前で仲好い風をすると、嫉妬心を起すけれど、もとより執念深い性でないから、民子が一人になれば民子と仲が好く、僕が一人になれば僕を大騒ぎするのである。
伊藤左千夫 野菊の墓 青空文庫
そして、雪の中を執念くかきさがしていた。
黒島伝治 渦巻ける烏の群 青空文庫
猫の執念とか、なにかの因縁とかいえば云うものの、そこに一種の疑いがないでもない。
猫騒動 半七捕物帳 青空文庫
作例 · 標準
どんなに苦しい状況でも諦めない彼の執念が、ついに勝利をたぐり寄せた。
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犯人を追い詰める刑事の執念が、迷宮入り寸前の事件を解決に導いた。
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長年かけて開発を続けた研究者の執念が、画期的な新素材の発見を生んだ。
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