幻辞.com

回読

かいどく
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
1
標準
read in turn
文例 · 用例
長塚君は余の「朝日」に書いた「満韓ところどころ」というものをSの所で一回読んで、漱石という男は人を馬鹿にして居るといって大いに憤慨したそうである。
――長塚節著『土』序―― 『土』に就て 青空文庫
「北海道の山の中では冬になると仕様がないけに毎日毎日聖書を読んだものじゃが、良え本じゃのう聖書は……アンタは読んだ事があるかの……」「あります……馬太伝と約翰伝の初めの方ぐらいのものです」「わしは全部、数十回読んだのう。
夢野久作 近世快人伝 青空文庫
『自然主義の誤りを正す』といふ論の「六」か「七」かを一回読んだ。
田山録弥 スケツチ 青空文庫
もし、一回読んでなお、探偵小説の愛好者になれなかったならば、とにかく、もう一度読んで御覧なさるがよい。
小酒井不木 「心理試験」序 青空文庫
七度でわからなかったら十二回読むんだ!
宮本百合子 マクシム・ゴーリキイの人及び芸術 青空文庫
□大杉栄氏は小石川区|水道端二ノ十六に仏蘭西文学研究会をおいて毎週土曜の夜高等科では一回読み切りの小説脚本、講演等を講義し猶別に初等科をおいて仏語を初歩から教授なさるさうです。
伊藤野枝 編輯室より(一九一五年七月号) 青空文庫
」「うちの姉さんがくれたンだよ」「莫迦言つちやいけないよ、こりや回読会の雑誌ぢやねえか、知れたら巡査に連れて行かれるぞ‥‥」 私は本屋の主人と子供の問答をきいてゐたが、その声には何だかきゝ覚えがあつた。
林芙美子 子供たち 青空文庫
麦を一升買ふために、回読会の雑誌を売り歩いたり、判このかはりに爪印ではどうかと尋ねてゐる子供のことを考へると、何だか腹が立つやうに淋しかつた。
林芙美子 子供たち 青空文庫