買い得
かいどく
名詞名詞-の形容詞
標準
bargain
文例 · 用例
勝平が、今迄金で買い得た女性の美しさは、此少女の前では、皆偽物だった。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
金で買い得るものと思っていたものは、皆|贋物だったのだ。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
買い得るか一 父から、杉野|子爵の来訪が、縁談の為であると、聞かされると、瑠璃子は電火にでも、打たれたように、ハッと駭いた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
それと同時に、名門のたった一人の令嬢をさえ、自分の金の力で、到頭買い得たかと思うと、心の底からむら/\と湧く得意の情を押えることが出来なかった。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
金で俺の買い得たのは、たゞ妻と云う名前|丈です。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
金では、人の心の愛情の断片をさえ、買い得ないことを告白している。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
その中には有名な「北斎漫画」などもございましたが、その時代のことですから、非常な廉価で買い得られたわけで、何しろ小銭をちょっとひと握りして行けば、そうした古書を一束抱えて帰ることが出来たほどですから、実に安価だったわけでございます。
— 上村松園 『幼き頃の想い出』 青空文庫
この書は古い「武鑑」類と江戸図との目録で、著者は自己の寓目した本と、買い得て蔵していた本とを挙げている。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫