追懐
ついかい
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
recollection
文例 · 用例
勿体ないほどありがたいことでした』と、その追懐談の中で沁々と語っている。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
この句の咏嘆しているものは、時間の遠い彼岸における、心の故郷に対する追懐であり、春の長閑な日和の中で、夢見心地に聴く子守唄の思い出である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
そしてこの恋人は、過去にも実在した如く、現在にも実在し、時間と空間の彼岸において、永遠に悩ましく、恋しく、追懐深く慕われるのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
ここで「妹」という古語を使ったのは、それが現在の恋人でなく、過去の幼な友達であったところの、追懐を心象しているためであろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
句の前書には「琴心挑美人」とあり、支那の故事を寓意させてあるけれども、文字の字義とは関係なく、琴の古風な情緒が、昔のなつかしい追懐をそそるという意味で使ったのだろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
多分作者は、こうした動物の印象からして、その昔死別れた彼の幼ない可憐な妹(蕪村にそうした妹があったかどうか、実の伝記としては不明であるが)もしくは昔の小さな恋人を追懐して、思慕と恋愛との交錯した情緒を感じ、悲痛な咏嘆をしたのであろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
この句の詩情には、古い故郷の家を思わせるような、あるいは昔の祖母や昔の家人の、懐かしい愛情を追懐させるような、遠い時間への侘しいノスタルジアがある。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
「水茎の岡の館に妹と我と寝ての朝の霜の降りはも」という古今集の歌と、どこか共通の情趣があり、没落した情緒への侘しい追懐を感じさせる。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
作例 · 標準
昔の友人と再会し、過ぎ去った日々を追懐した。
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旅の思い出を追懐しながら、日記を書いた。
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アルバムの中の写真は、楽しかった日々を追懐させる。
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