凶徒
きょうと
名詞
標準
outlaw
文例 · 用例
この船の航海中シヤトルに近くなったある日、当時の大統領マッキンレーは凶徒の短銃に斃れたので、この事件は米国でのうわさの中心になっているのだった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
そこで一方には赤旗事件で金曜会の連中が一掃され、一方にはまた、電車問題の凶徒|聚衆事件が確定して、西川、山口等、多くの同志が投獄され、その他の人々は手も足も出しようがなく、運動は全く頓挫の姿を呈した。
— 堺利彦 『赤旗事件の回顧』 青空文庫
これが秀吉であったならわが神州の男子は、異域に於て何んぞ暴動せんや、などと高飛車に出て嚇しつけたことであろうが、家康は然うでなく至極国際公法的に、凶徒は容赦なく貴国の法律に照らして処罰せられたしと返書し、更に、メキシコと交通したいが、貴下に於てその斡旋の労を執らるれば幸甚であると依頼したりした。
— 国枝史郎 『秀吉・家康二英雄の対南洋外交』 青空文庫
がおそらくその同心は、凶徒の一味、にせ同心でござろう」 びっくりしたのは広太郎で、途方にくれざるを得なかった。
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
「こうなりゃアおれが投げ状で、島原の残党天草時行、浅草|安宅町にとぐろを巻き、凶徒を集めて陰謀中、早くお手入れなさるよう……などと奉行所へ密告し、その捕り物のどさくさ紛れに、島原城之介を入り込ませ、大事な巻軸を盗ませた事も、ムダになったというものさ。
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
同時に吾の、彼らを目して凶徒となすを許さず。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
凶徒は縛に付いたのである。
— ―破獄の志士赤井景韶― 『国事犯の行方』 青空文庫
この恩を忘れ、東国の叛徒頼朝や北国の凶徒義仲に瞞されて、勝ったなら国を預けよう、荘園を与えようなどいう言葉を信じ、鼻豊後の指図に従おうとは、もっての外の振舞じゃ、よく惟義に申し伝えい」 この時忠の言葉の中で鼻豊後というのは、豊後の国司刑部卿三位頼資が大きな鼻の持主であったからである。
— 第八巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫