報恩
ほうおん
名詞動詞-サ変
標準
repaying a kindness
文例 · 用例
自分がひとに深切を施すのは、たいへんの美徳で、さうして内心いささか報恩などを期待してゐるくせに、ひとの深切には、いやもうひどい警戒で、あいつと對等の附合ひになつてはかなはぬなどと考へてゐるんだから、げつそりしますよ。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
今や征露の大命を拝し、報恩の機正に至れるを喜び、昨十四日一同勇躍して常陸丸に投ず。
— 附・戦線便り 『陣中日誌(遺稿)』 青空文庫
横川は業平橋報恩寺橋長崎橋の下を経、総武鉄道汽車の発著所たる本所停車場の傍を過ぎ、北辻橋南にてかの隅田川と中川との連絡するところの竪川に会し、南辻橋菊川橋猿江橋の下を過ぎて小名木川に会し、扇橋その他の下を過ぎて十間川に会し、なほ南して木場に至る。
— 幸田露伴 『水の東京』 青空文庫
その十たび目は、あまりの飢ゑと身にあまる、その実の重さにまなこもくらみ、五たび土に落ちたれど、たゞ報恩の一念に、ついご自分にはその実を啄みなさらなんだ、おもひとゞいてその十番目の実を、無事に親子に届けたとき、あまりの疲れと張りつめた心のゆるみに、ついそのまゝにお倒れなされたぢゃ。
— 宮沢賢治 『二十六夜』 青空文庫
その十たび目は、あまりの飢えと身にあまる、その実の重さにまなこもくらみ、五たび土に落ちたれど、ただ報恩の一念に、ついご自分にはその実を啄みなさらなんだ、おもいとどいてその十番目の実を、無事に親子に届けたとき、あまりの疲れと張りつめた心のゆるみに、ついそのままにお倒れなされたじゃ。
— 宮沢賢治 『二十六夜』 青空文庫
あとで聞くと、小児心にもあまりの嬉しさに、この一幅の春の海に対して、報恩の志であったという。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
なんだねえ、報恩ができるの、できないのと、そんなことを苦にするおまえさんでもなかろうじゃないか。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
それが私への報恩さ、いいじゃないか。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
作例 · 標準
奨学金で大学を卒業できた彼は、社会に貢献することで報恩を果たそうと決意した。
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お世話になった恩師の退職祝いに、ささやかながら報恩の品を贈った。
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村人たちは、干ばつから救ってくれた僧侶に対する報恩のために小さなお堂を建てた。
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ウィキペディア
報恩 は奈良時代の修行僧。大和国または備前国津高郡駅郷波河村の人。
出典: 報恩 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0