求心
きゅうしん
名詞名詞-の形容詞
標準
centripetal
文例 · 用例
そうして、二元のために、特に二元の隔在的沈潜のために形成さるる内部空間は、排他的完結性と求心的緊密性とを具現していなければならぬ。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
例えば物理学者があらゆる物体の複雑な運動を観察して、これを求心運動、等加速運動、正弦運動などに分解してその中の一つを抽出し他を捨象する事によって、そこに普遍的な方則を設定する。
— 寺田寅彦 『漫画と科学』 青空文庫
また一方で前記の放射状|対流渦の立派に現われる場合は、いずれも求心的流動の場合であるから、放電陰像の場合もあるいは求心的な物質の流れがあるのではないかと想像させる。
— 寺田寅彦 『自然界の縞模様』 青空文庫
K――楼に入ると直ぐに楼の女から雲水僧の到着を聞かされたので、国太郎の全身は殆ど僧に対する一つの探求心になって、客たちを成るたけ早く部屋々々へ引き取らせ、自分は馴染の太夫の部屋に起きていて終夜、魯八を間者に使って雲水僧の消息を一々探り取らせた。
— 岡本かの子 『とと屋禅譚』 青空文庫
遠心力よりも求心力が強い。
— 太宰治 『『井伏鱒二選集』後記』 青空文庫
また其だけの物が増加さるれば、太陽にも同時に其の隕石に比例するだけの或物が増加されぬ以上は、遠心力は若干だけ求心力に超過した譯になつて、運行軌道に變化を起す數理である。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
そして智識慾も、探求心も相当激しいにも拘らず、今まで余り開拓されず、無教養のままに打ち捨てられていたのに智子は驚いた。
— 岡本かの子 『明暗』 青空文庫
然りと雖、宇宙の人間に対するは蛇の蛙に於けるが如くなるにあらず、人間も亦た宇宙の一部分なり、人間も亦た遠心、求心の二引力の持主なり、又た二引力の臣僕なり。
— 北村透谷 『頑執妄排の弊』 青空文庫
作例 · 標準
カリスマ的な創業者が引退したことで、社内の求心力は目に見えて低下してしまった。
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「今の政権には、バラバラになった国民をまとめるだけの求心があるとは思えないね」
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円運動を維持するためには、常に中心方向への求心が作用していなければならない。
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