奉還
ほうかん
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
restoring (power, etc.) to the emperor
文例 · 用例
この天地の公道に拠らざれば救国の法また無しと観じて将軍慶喜公、まずすすんで恭順の意を表し、徳川幕府二百数十年、封建の諸大名も、先を争って己の領地を天皇に奉還した。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
温健派の山内容堂は、幕府の命運既に尽きたるを察して、幕府をしてその終りを全うせしむる意味で、大政奉還の止むなき所以を説いた建白書を、慶喜に呈した。
— 菊池寛 『鳥羽伏見の戦』 青空文庫
王政維新の実を挙げ、朝廷の実力を発揮するためには、幕府に一撃を与えて、実力的に圧倒することが必要だと思っていたから、幕府からの大政奉還は、痛し痒しであったのである。
— 菊池寛 『鳥羽伏見の戦』 青空文庫
その一つは、公武合体派で、慶喜の大政奉還の許を嘉賞して、新政府組織についても、慶喜に旧将軍にふさわしい一役を与えようと云うのである。
— 菊池寛 『鳥羽伏見の戦』 青空文庫
他の一派は、岩倉を中心とする排幕派で、既に討幕の密勅も下っている所へ、大政奉還を申し出でたので、勝手が違ったが、たとえ武力で圧倒できなくなったにしろ、他の手段で、幕府の勢力を蹂躙しようと云うのである。
— 菊池寛 『鳥羽伏見の戦』 青空文庫
慶喜が、大政奉還を奏請したる以上、その善後策の朝議には、慶喜を初め会桑二藩も当然参加せしめらるべきものと、期待していたに拘わらず、会桑二藩は禁門の警衛を解かれて了うし、慶喜は朝議に参加せしめられないばかりか、新政府に何等の座席をも与えられないのであるから、彼等の憤懣察すべきものである。
— 菊池寛 『鳥羽伏見の戦』 青空文庫
この復古の大号令に先立つこと二箇月、徳川|慶喜は土佐の山内容堂の建白により、十月十四日に、政権奉還の表を奉つてゐる。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
この時慶喜将軍は土佐派の公武合体、公議政治論を採つて、大政奉還と先手に出たのである。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
作例 · 標準
1867年、徳川慶喜は政権を朝廷に奉還し、これをもって大政奉還が成立した。
Illusions AI · gemini-2.5-pro
明治維新後、各藩の藩主は土地と人民を天皇に返す「版籍奉還」を行った。
Illusions AI · gemini-2.5-pro
戦乱で行方不明になっていた神社の御神宝が、数百年ぶりに発見され、無事奉還された。
Illusions AI · gemini-2.5-pro