朽ちる
くちる
動詞-一段動詞-自動詞
標準
to rot
文例 · 用例
落葉が朽ちるのか、根が水を吸うのか、巻き葉が拡がるのか、虫がささやくのか、風が渡るのか、その静かな音、音ある静かさの間に啄木鳥とむささびがかっかっと聞こえ、ちちと聞こえる声を立てる。
— 有島武郎 『フランセスの顔』 青空文庫
それさえ頼母しい気がするまで、溝板を辿れば斧の柄の朽ちるばかり、漫に露地が寂しいのである。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
川に落ちた銭は、いたずらに朽ちるばかりであるが、人の手から手へ渡った金は、いつまでも生きて世にとどまりて人のまわり持ち。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
その有様を見ているとなんとなく、どこかのうち捨てられた窖のなかで、外気にあたることもなく、永年のあいだ朽ちるがままになっていた、見かけだけはそっくり完全な、古い木細工を思い出させるのであった。
— THE FALL OF HOUSE OF USHER 『アッシャー家の崩壊』 青空文庫
さて雪国の山家とて、桁梁厳丈な本陣|擬、百年|経って石にはなっても、滅多に朽ちる憂はない。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
もし福島氏にして強ひて新しさに行かうとせずに、自己のために朽ちるといふ作画態度であつたなら、もつと度胸のよい仕事と、独自性が生れる筈である。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
△鳥海青児氏――『南薩山川港』右手の崖と見える色調に不思議なリアリティを発見する以外、こんなに絵の具を何のために盛上げるのか、所謂絵具の盛上の必然性が全くない、彼も遂にこの団体で朽ちるのかといふ感が深い惜しい作家である。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
その以来、手入れをせずに荒れ朽ちるがままに捨ててあるのじゃから、こうなるも是非があるまいよ。
— 岡本綺堂 『小坂部姫』 青空文庫
作例 · 標準
雨ざらしになった木材は、すぐに朽ちて使い物にならなくなった。
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地中に埋められた古代の遺跡も、長い年月をかけてゆっくりと朽ちていく。
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収穫せずに放置された果物は、やがて地面に落ちて朽ちるだろう。
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標準
to die in obscurity
作例 · 標準
多くの才能ある芸術家が、生前に認められることなく、ひっそりと朽ちていった。
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歴史の片隅で、名もなき兵士たちが誰にも知られずに朽ちていった。
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才能があったのに世に出ることなく朽ちた画家の作品が、百年後に再発見された。
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標準
to be forgotten with time
作例 · 標準
どんなに鮮明な記憶も、時が経てば少しずつ朽ちていくものだ。
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古いしきたりも、人々の関心が薄れれば、いつか朽ちてしまう運命にある。
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かつて栄えた炭鉱町の記憶は、老人たちとともに朽ちていくのだろうか。
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