俗世界
ぞくせかい
名詞
標準
everyday world
文例 · 用例
それによれば、何等の機縁が有ったのでも無く、我児が一人で世に立って行かれるようになったので、予ての心願に任せて至極安穏に、時至って瓜が蔕から離れるが如く俗世界からコロリと滑り出して後生願い一方の人となったのであろう。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
騒音雑然、人事百端とも申すべき俗世界の世の中から、足一たびこの能楽の境域にはいりますと、そこには幽雅な楽器が、わたくしたちの耳塵を払って鳴り響き、典麗高華な色彩や姿態が、鷹揚に微妙に動作いたします。
— 上村松園 『「草紙洗」を描いて』 青空文庫
宮様はすでに私の気持ちをお知りになっておられますのに、あなた様だけが俗世界の一人としか私をお認めくださらないのは残念です。
— 橋姫 『源氏物語』 青空文庫
即ち木石ならざる人生の難業ともいうべきものにして、既にこの業を脩めて顧みて凡俗世界を見れば、腐敗の空気充満して醜に堪えず。
— 福沢諭吉 『日本男子論』 青空文庫
ひっきょうするに、数年来、世の教育家なる者が、学問を尊び俗世界を賤しむこと、両様ともにはなはだしきにすぎ、高尚至極なる学問の型の中に無理に凡俗を包羅して、新奇の形を鋳冶せんとして、かえってその凡俗を容るることはできずして、大切なる教育を孤立せしめ、自から偏窟に陥りたるものといわざるをえず。
— 福沢諭吉 『慶応義塾学生諸氏に告ぐ』 青空文庫
俗世界の習慣はとても雅学先生の意に適すべからず。
— 福沢諭吉 『小学教育の事』 青空文庫
貧民は俗世界の子なり。
— 福沢諭吉 『小学教育の事』 青空文庫
草書を楷書に変じ、平仮名を片仮名にせんとするも、容易に行われ難き通俗世界の人民へ、横文左行の帳合法を示すも、人民はその利害得失を問うにいとまあらず、まずその外見の体裁に驚きてこれを避くることならん。
— 福沢諭吉 『小学教育の事』 青空文庫
作例 · 標準
瞑想によって、俗世界から一時的に離れることができる。
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彼は俗世界のしがらみには興味がなく、研究に没頭した。
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俗世界での成功を追い求めることだけが人生ではない。
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