幻辞.com

曲調

きょくちょう
名詞頻度ランク #31883 · 青空 23
1
標準
melody
文例 · 用例
彼の不思議な幻想曲の歌詞はもとより、その曲調も(というのは彼はちょいちょい韻を踏んだ即興詩を自分で伴奏したから)、前に述べたような最高の人為的興奮の特別の瞬間にだけ見られる強烈な精神の集中の結果であるべきだったし、また事実そうであったのだ。
THE FALL OF HOUSE OF USHER アッシャー家の崩壊 青空文庫
それは恰度竪琴のような楽器の音で二人はいつの間にか微妙な曲調に魅せられて手を休めてうっとりと聞きとれていたが、やがてクララははっと我に返って、さて、どこで誰があの音楽を奏しているのかと、窓をあけて辺りを眺め廻した。
小酒井不木 怪談綺談 青空文庫
山唄を元とする山唄、「しほでこ節」「山子唄」「萩刈り唄」それから「木挽き唄」のあるものなどは、その労働の性質から見ても、土地と関係の深いものだといふことは訣るが、それでも唄の文句の類型などはなくとも、曲調がどうしても、おなじ東北の中で供給需要をくり返した記憶の明らかなものが多いのである。
折口信夫 東北民謡の旅から 青空文庫
口ニテハ他人ト談話ヲナシツヽ、指ニテ之ヲ彈ズルニ、少シモ曲調ヲ失ハザルガ如キ、是其證ニテ、凡此自動力ハ何人ニテモ之ヲ有スル者ニテ、譬ヘバ人ノ一方ニ行カムト欲スルガ如キモ、行カムト欲シテ其方向ヲ定ムル爲ニ、僅カニ思慮ヲ費セドモ、一タビ足ヲ動カセバ、亦意ヲ用ヰズシテ足ヲ動カスガ如シ。
西周 人智論 青空文庫
湖龍斎が全盛期の豊艶なる美人と下つて清長の肉付よき実感的なる美人の浴後裸体図等に至つては漫に富本の曲調を忍ばしむる処あり。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
※今さら云ふも愚痴なれど………と清元の一派が他流の模すべからざる曲調の美麗を托した一節である。
永井荷風 すみだ川 青空文庫
※今さらいふも愚痴なれど……と清元の一派が他流の模すべからざる曲調の美麗を托した一節である。
永井荷風 すみだ川 青空文庫
薗八節の凄艶にして古雅な曲調には夢の中に浮世絵美女の私語を聞くような趣があると述べた。
永井荷風 雨瀟瀟 青空文庫