慈眼
じげん異読 じがん
名詞
標準
merciful eye (of a Buddha or a bodhisattva watching humanity)
文例 · 用例
具一切功徳 慈眼視衆生福寿海無量 是故応頂礼 かくて、霧たたば、月ささば、とおのづから衣紋の直され候。
— 泉鏡花 『逗子より』 青空文庫
どうにでもなれと、一日一ぱいふんぞりかえって寝て居ると、わが身に、慈眼の波ただよい、言葉もなく、にこやかに、所謂えびす顔になって居る場合が多い。
— ――当りまえのことを当りまえに語る。 『もの思う葦』 青空文庫
かかる優美な人物が、客に達するに(はあ、)の調子で仰向くとなっては、いささか性格において矛盾するようであるが、これをいう前に、その和のある優しい一双の慈眼を(はあ、)と同時に糸のように細うしてあたかも眠るがごとくに装うことを断っておかねばならぬ。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
「女の図」その他と云ひ、これと云ひ、慈眼山先生のたんげいすべからざるテノルドラムには正しく颯々と耳を打たれ眼をそばだてずには居られないのだ。
— 牧野信一 『月評』 青空文庫
おそらく、あの灯台を訪れた人で、あの温厚な科学者風の、そして、まことにプラトニツクなる人懐し気なる慈眼を湛へた青年灯台守に厚意を抱かぬ者は無いであらう。
— 牧野信一 『或るハイカーの記』 青空文庫
社は三芳野神社、寺は喜多院、徳川初世の黒衣宰相と云はれたる天海、即ち慈眼大師示寂の處にて、東照宮もあり。
— 大町桂月 『川越夜行記』 青空文庫
いずれも「慈眼視衆生」の仏心の顕現であります。
— 高神覚昇 『般若心経講義』 青空文庫
どうでもといはれて、病人のために読経した、慈眼視衆生、福聚海無量、南無観世音菩薩、彼に幸あれ。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
作例 · 標準
観音様は慈眼をもって、苦しむ衆生を温かく見守ってくださる。
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祖母の穏やかな慈眼に見守られながら、私はのびのびと育つことができた。
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仏像の慈眼に触れると、荒んでいた自分の心が次第に穏やかになっていくのを感じた。
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